父の日に奇跡 30年ぶり飛行機乗り息子V

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セルンドロと両親
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスのHSBC チャンピオンシップス(イギリス/ロンドン、芝、ATP500)は21日、シングルス決勝が行われ、第7シードのF・セルンドロ(アルゼンチン)が第8シードのT・ポール(アメリカ)を6-7 (4-7), 6-4, 6-3の逆転で破りATP500の大会で初優勝を飾るとともに、ツアー大会で約4ヵ月ぶり5度目のタイトルを獲得した。

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27歳で世界ランク27位のセルンドロが同大会に出場するのは2年ぶり4度目。これまで同大会では2回戦を突破したことがなかったが、今大会では1回戦でラッキールーザーで本戦入りした同68位のA・コバチェビッチ(アメリカ)、2回戦で同73位のJ・ブルックスビー(アメリカ)、準々決勝でワイルドカード(主催者推薦)で出場した同140位のA・フェリー(イギリス)、準決勝で同32位のB・ナカシマ(アメリカ)を下し決勝進出を果たした。

29歳で世界ランク28位のポールとの顔合わせとなったこの日の決勝戦、セルンドロは第1セットをタイブレークの末に落としたが、第2セットでは先にブレークを奪われながらもその後2度のブレークに成功し、1セットオールに追いつく。

迎えたファイナルセット、セルンドロは第6ゲームでブレークを果たすと、サービスゲームでは3度のブレークポイントを全て凌ぎ、3時間2分の激闘を制してATP250よりもグレードの高い大会で初優勝を決めた。

試合後の表彰式でセルンドロは両親について語った。

「最後の2ゲームで到着した両親に感謝したい。両親はアルゼンチンから来たばかりなので、彼らを会ったのは今が初めてだ」

「父が飛行機に乗ってアルゼンチン国外で僕の試合を観戦するのは今回が初めて。今日はアルゼンチンでは父の日だから、この勝利は父に捧げる」

さらに、男子プロテニス協会のATPはスペイン語版の公式サイトにセルンドロの試合後のコメントを掲載。セルンドロは父が飛行機恐怖症であったと明かした。

「父は1年ほど前から僕たちと一緒にトーナメントに行けるように恐怖心を克服しようとしていると言っていた。でも僕たちは『実際に飛行機に乗るまでは信じないよ』って言い続けていたんだ」

「父は30年間飛行機に乗っていなかった。旅行はいつも車だった」

その後、セラピーなども受け恐怖症を乗り越えた父は今回、30年ぶりに飛行機に乗り直前に応援に駆け付けた。

「昨日の午後に両親は出発して2時過ぎに到着すると聞いていた。僕の試合は1時半からだったから、試合が短ければ間に合わないだろうけど、長ければ間に合うかもしれないと思っていた」

「両親は間に合って、僕が優勝した瞬間にそこにいてくれた。本当に嬉しかった」

セルンドロは自身最大のタイトル獲得の瞬間を両親に届けることができたが、父親が恐怖症を乗り越えたこと、セルンドロがストレートで敗れずに逆転勝ちし試合が3時間に及んだこと、これらの状況が重なり父の日に奇跡を呼んだ。


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(2026年6月22日15時30分)
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