テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は30日、世界ランク350位の
錦織圭と第15シードで世界ランク15位の
B・シェルトン(アメリカ)の男子シングルス2回戦が行われたが、錦織が第2セット終了後に棄権を表明。これによりシェルトンが大会初の3回戦進出を果たした。錦織は試合後の会見で今後の芝シーズンについて語った。
>>ジョコビッチ、シナーら全仏OP組合せ<<>>シフィオンテク、サバレンカら全仏OP組合せ<<34歳で元世界ランク4位の錦織は今大会にプロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)を使用してエントリー。錦織が全仏オープンに出場するのは2021年以来3年ぶり12度目で、最高成績は2015年・2017年・2019年に記録したベスト8となっている。
3月のマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)以来 約2ヵ月ぶりの公式戦となった1回戦で、錦織は予選勝者で世界ランク166位の
G・ディアロ(カナダ)を7-5, 7-6 (7-3), 3-6, 1-6, 7-5のフルセットで破り、同大会で2021年以来3年ぶり11度目の初戦突破を果たすとともに、約2年9ヵ月ぶりに四大大会で白星を飾った。
錦織とシェルトンの一戦は現地時間29日に行われたものの第1セット、ゲームカウント5-5の時点で雨天により中断し順延。この日は第11ゲームから再開されると両者サービスゲームをキープしタイブレークに突入する。互いにセットポイントを握るもシェルトンに2度目をものにされ、先行を許す。
続く第2セット、第1ゲームで先にブレークを許した錦織。このゲーム後にシェルトンは右膝を擦りむき負傷しメディカルタイムアウトを取ったものの問題なくプレーし一気に4ゲームを連取。その後、錦織はシェルトンの強烈なサーブに苦しむも第8ゲーム、粘りを見せ1度のブレークバックに成功。しかし、あと1つブレークを返せず、セットカウント0-2と後がなくなる。
そして第2セット終了後に雨天により約50分ほど中断。その後、試合は再開を予定していたが、錦織が肩の負傷により棄権を表明した。スコアは錦織から6-7 (7-9), 4-6。
試合後の会見で錦織は肩の状態と今後のスケジュールについて明かした。
「(全仏オープンに)出場するのを決めたのは本当に3日前くらいで毎日がテストのような感じで、正直2セットを練習でこなせていなかったので3セットで初戦が終わればいいなくらいの気持ちで来ていました。ですが、5セットやってしまったのが、もちろんしょうがないですが、それが体にはきていました。まだ慣れていなかったのはありますが」
「(1回戦)終わった後の全身の筋肉痛はものすごかったんですけど昨日休んでほんのちょっと回復しました。でも、久しぶりに4時間プレーしたので今日はあまり体が動いてくれなかったです。逆にとらえれば、このサーブとこの動きでもここまでプレーできるっていうのはポジティブな点では唯一あるかなと思います」
今後は芝シーズンに入っていくテニスツアー。7月1日から14日にかけてはウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)が予定されているが、錦織は6月17日から23日にかけて行われるテラ・ウォルトマンオープン(ドイツ/ハレ、芝、ATP500)に出場する意志を示した。
「なるべく芝もテラ・ウォルトマンオープンから出たいですけど2、3日休んでどうなるかと、今から検査もするんですけど、それを見てという感じではあります。試合数はもちろん以前のようには出れないですけど、しっかりと普通の流れで大会に出られるようにまずはそこに戻りたいなと思います」
テラ・ウォルトマンオープンまで約20日間、その後ウィンブルドンがあり、7月27日から8月4日までは再び舞台をフランスに戻し、パリオリンピック(フランス/パリ、レッドクレー)が開催される。
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