テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は11日、男子シングルス決勝が行われ、史上最多10度目の優勝を果たした
R・ナダル(スペイン)が、試合後の会見で「初戦からずっと素晴らしいプレーが出来た。完璧な全仏オープンだった」と振り返った。
この日、第4シードのナダルは2015年覇者で第3シードの
S・ワウリンカ(スイス)と対戦。終始主導権を握って圧倒的な強さを見せ、6-2, 6-3, 6-1のストレートで勝利した。
決勝のゲームカウント5-1の時点で勝利を確信したナダルは「それまでは優勝など考えずに目の前のポイントに集中していた。ワウリンカは危険な選手だから、彼に試合へのめり込むチャンスを与えないようにと、精神的に集中していた」と話していた。
また「大会を通してセットは奪われず、1セットで5ゲーム取られたセットもなかった」と語ったように、1回戦からわずか35ゲームしか落としておらず、全てストレートで勝利する完璧な勝ち進みでタイトルを獲得した。
2014年の全仏オープンで優勝して以降、グランドスラムでのタイトルから遠ざかっていたナダル。その3年間で恐れや不安はなかったか問われると「毎日不安はある。不安があるのは悪いことではない。不安があるから、より一生懸命練習するだろうし、改善しようと努力を続けることを受け入れると思う」
「不安を抱いているから、テニス人生でずっと激しい練習を続けている。だから、これまでのような成功を収められたと思う」と心境を明かした。
最後に、7月3日から開幕するウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)へ向けて「2012年に膝を痛めてからは、芝でのプレーはより難しいものになっている。芝でも楽しんでプレーしたいし、またウィンブルドンでのプレーも恋しく思っている。健康で万全な準備さえ出来たら、ウィンブルドンでも良いプレーをするチャンスはあると思う」と意気込みを語った。
■関連ニュース■
・錦織破ったマレーのコメント・錦織 ラケット破壊を語る・錦織、痛感した全仏頂の高さ