錦織圭は昨年12月29日に27歳の誕生日を迎えた。これまで、キャリア通算で11勝をあげている錦織は、次なる目標としてマスターズ大会やグランドスラムの初制覇を掲げている。しかし、その前に立ちはだかるのがBIG4の厚い壁だ。今年5月には4人全員が30歳以上となるが、未だその勢いは衰えを知らない。
では彼らは27歳の1年でどのような戦績を残したのだろうか。
錦織とビッグ4 27歳時のランキング推移
A・マレー(英国) 2014年5月~2015年4月
【27歳時の主な戦績】全豪:準優勝
全仏、ウィンブルドン、全米:ベスト8
現在世界ランキング1位のマレーにとって、27歳の1年間は厳しい1年だった。特に2014年シーズンは、ツアー優勝が3度あったものの、グランドスラムやマスターズでのタイトルはなく、6年3ヶ月ぶりに一時トップ10から陥落した。しかし、2015年に入ると、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)とソニー・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)で準優勝を果たし、ランキングを3位まで上昇させた。
N・ジョコビッチ(セルビア) 2014年5月~2015年5月
【27歳時の主な戦績】ウィンブルドン、ATPワールドツアー・ファイナルズ:優勝
全仏:準優勝
27歳のジョコビッチはテニス面、生活面とも非常に充実していたと言えるだろう。グランドスラムでは1勝にとどまったが、マスターズ大会では5つのタイトルを獲得。ATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)では3連覇を果たした。また、生活面においては、7月に長年のガールフレンドであったエレナと結婚式を挙げ、10月には第一子が誕生した。
R・フェデラー(スイス) 2008年8月~2009年7月
【27歳時の主な戦績】全仏、ウィンブルドン、全米:優勝
全豪:準優勝
北京オリンピック:ダブルス金メダル
フェデラーは27歳の1年間でグランドスラム3勝をあげ、11ヶ月ぶりに世界ランキング1位へ返り咲いた。全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)では初優勝を果たし、男子史上6人目の生涯グランドスラムを達成した。また、北京オリンピック(中国/北京、ハード)では
S・ワウリンカ(スイス)とペアを組み、母国スイスにダブルスによる初の金メダルをもたらした。
R・ナダル(スペイン) 2013年6月~2014年5月
【27歳時の主な戦績】全仏、全米:優勝
全豪:準優勝
膝の故障明けで不安視されていたナダル。全仏オープンで4年連続8度目の優勝でスタートしたものの、続くウィンブルドンでは自身初のグランドスラム初戦負けを喫した。しかし、その後はマッチ22連勝などの活躍でマスターズ2大会と全米オープンを制覇。2年3ヶ月ぶりに世界ナンバー1の座を手にした。
マレーは厳しい1年を送ったが、フェデラー、ナダル、ジョコビッチはいずれも27歳の時に世界の頂点に上り詰めた。錦織にもこの年齢での活躍を大いに期待したい。
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