リオデジャネイロ・オリンピック(ブラジル/リオデジャネイロ、ハード)の男子シングルス決勝戦で
A・マレー(英国)に敗れるも銀メダルを獲得した
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)は、全米テニス協会からの主催者推薦を受けて、29日からの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)に出場することが16日に発表された。
この日、全米テニス協会が発表した全米オープン本戦への主催者推薦枠には、2009年の全米オープンを制したデル=ポトロの名前があった。
デル=ポトロは3度の左手首の手術のため、2年以上四大大会に出場していなかったが、今年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で本戦に姿を現した。
現在、世界ランク141位のデル=ポトロは、そのランキングからは本戦へストレートインすることは不可能だった。
14日のオリンピックでは、2012年のロンドン・オリンピック(イギリス/ロンドン、芝)の銅メダルに続き、銀メダルを獲得した。
今季も怪我と向き合いながら大会数を減らして活動しているが、オリンピックではかつての武器だったフォアハンドが再び炸裂。1回戦では12度グランドスラムで優勝している世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)を下す番狂わせを演出し、準決勝でも14度の四大大会優勝を誇る
R・ナダル(スペイン)を下して決勝進出を果たした。
マレーは「もし彼(デル=ポトロ)が万全な状態だったら、トップ・レベルのプレーを見せても何も不思議ではない」と、その能力の高さを認めていた。
7年前、当時20歳だったデル=ポトロは全米オープンを5度制している
R・フェデラー(スイス)を決定戦で下し、四大大会初優勝。その時は次世代を担う選手だと騒がれた。
しかし、その翌年には右手首に問題を抱えてしまい、続いて左手首にも怪我を負ってしまった。バックハンドを両手で打つデル=ポトロにとっては、大きな問題だった。
そんな背景を知るマレーは「彼は手首の怪我を乗り越え、このレベルでまたプレー出来るだけのステージへ戻るために、本当に驚くような努力を積んでいた。何度も同じ怪我を重ね、それを克服するために努力をし続けることが、精神的にどれほど大変なものかは想像出来る」と決勝戦後のインタビューで語った。
その他、この日に発表された主催者推薦枠で出場する選手には、オリンピックのメダリストも含まれている。それは、ミックスダブルスで金メダルを獲得した
B・マテック=サンズ(アメリカ)と、同じくミックスダブルスで銀メダルの
R・ラム(アメリカ)。
さらに男子シングルスには、
B・フラタンジェロ(アメリカ)、
F・ティアフォー(アメリカ)、
M・マクドナルド(アメリカ)、M・モー、E・エスコベドーが主催者推薦を受けて出場する。
女子シングルスには、D・コリンズ、K・デイ、
L・デイビス(アメリカ)、S・ケニン、
V・キング(アメリカ)、そしてフランスから
V・ラッツァーノ(フランス)が主催者推薦を受けた。
また、予選の主催者推薦枠は2009年の全米オープンでベスト8入りを果たした
M・ウダン(アメリカ)と、イギリスから
L・ロブソン(英国)に与えられた。
(STATS - AP)
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