男子テニスツアーの下部大会にあたるITFフューチャーズのサバデルオープン(スペイン/サバデル、クレー、賞金総額1万ドル)は現地28日に本戦1回戦が行われ、日本から主催者推薦で出場した村上彰啓(法政大学)は世界ランク669位のJ・アラウソ=マルティネス(スペイン)に5-7, 6-7(4-7)で敗れた。
今大会には、tennis365.netと週刊少年マガジンで連載中のテニス漫画「ベイビーステップ」、そしてサバデル・テニスクラブが共同開催した「Road To Spain チャレンジカップ2015」の関東大会を制した村上彰啓(法政大学)と、関西大会優勝の前川隼(神戸学院大)が本戦に出場。
初のフューチャーズ本戦での戦いに臨んだ村上は、強打のアラウソ=マルティネスに対してスライス、ムーンボールを駆使した緩急をつけたプレーを展開し、ウィナーを狙うアラウソ=マルティネスのミスを誘った。村上の狙い通りアラウソ=マルティネスはしびれを切らしてストロークをミスし、ミスの度に怒りを露わにしてラケットを投げ、ボールを叩きつけた。
村上はアラウソ=マルティネスと対戦
第1セット、相手サーブから始まったこの試合、村上は最初のサービスゲームでいきなりブレークを許すも続く第3ゲームですぐさまブレークバック。
その後、両者ともキープが続き5-6で迎えた第12ゲームで村上は再びブレークを許し5-7とされる。
第2セットの第1ゲームで村上は2度のブレークチャンスを掴むもキープされる。その後、村上は粘りのテニスを展開して3度のブレークに成功するも、いずれも直後のサービスゲームでアラウソ=マルティネスがブレークバックし、両者譲らずタイブレークに突入する。
タイブレークに入るとアラウソ=マルティネスが怒りを抑え、ミスのない堅実なプレーに切り替わる。
カウントは2-4, 2-5, 2-6と離されていき、村上は2ポイントを返すも最後は前に出た村上のボレーがネットにかかり試合の幕は閉じた。
また同日に行われたダブルス1回戦に村上/前川組が出場。地元スペイン勢ペアに第1セットを2-6、第2セットは1-5から3ゲーム連取し4-5と食らいつき、第10ゲームで1度はマッチポイントを凌ぐも反撃はここまで。結果、2-6, 4-6のストレートで敗れた。
村上/前川組は逆転ならず
地元スペイン勢ペア
関西大会優勝の前川は現地29日に初戦を迎え、センターコートの第2試合で世界ランク545位のJ・リザリチュリー(スペイン)と対戦する。
また、今大会には日本テニス協会の「特別ジュニア強化プラン」で海外遠征中の
高橋悠介(日本)、
山崎純平(日本)、
徳田廉大(日本)の3名が予選から出場しており、山崎、徳田が予選を突破、高橋は予選決勝で敗れながらもラッキールーザーで本戦入りを果たし、3名とも29日に本戦1回戦を迎える。
ITFフューチャーズ大会は、グランドスラムを頂点とするATPツアー大会、それに次ぐチャレンジャー大会の下部大会にあたる国際大会の登竜門にあたり、今大会は本戦1回戦で勝利するとATPポイントを1ポイント獲得することができ、昨年は同企画で出場した
竹元佑亮(日本)(関西大学)が初戦を突破して自身初となるATPポイントを1ポイント獲得した。
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