テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は4日に行われた男子シングルス3回戦で、第13シードの
JW・ツォンガ(フランス)を7-6 (7-3), 4-6, 7-6 (7-2), 7-6 (11-9)で下し4回戦進出を決めた第23シードの
I・カルロビッチ(クロアチア)は、第4セット終盤にラケットでボールを2度打っていた事を認めた。
【会場でしか買えない 全英タオル】第4セットでツォンガが握ったセットポイントの時だった。カルロビッチはボレーを決めそれを凌いだが、スローモーションでそのプレーを再度確認すると、カルロビッチのラケットに1度当たったボールが再びラケットに当たってからツォンガのコートに落ちていた。
その後、そのセットをタイブレークの末に奪ったカルロビッチがセットカウント3ー1でツォンガを振り切り、2009年にベスト8入りして以来となる4回戦へ駒を進めた。
試合後の記者会見でカルロビッチは、2度当たっていた事を認めながらも、そのショットは1スイングの中で行われたためにルール上OKだと語っていた。公式ルールでは、故意に2回以上ボールを打つ事は反則とされている。
「自分のラケットがこうなってボールがここに当たって、そしてボールが飛んで行ったんだ。」とラケットを持ちながらその時の状況を説明していたカルロビッチ。それが反則と見なされていたら、そのセットをツォンガに奪われ試合はファイナルセットへともつれていた。そしてカルロビッチは「あれはまさにラッキーだった。」と加えていた。
敗れたツォンガも、それには不満を抱いていないと言う。
「それは主審が判断するもの。主審が分からなければ自分は何も出来ないさ。あの時主審を見ると、彼は問題はないと言ったから、自分はOKと言ってつぎのポイントへ向かったんだ。」
結果、カルロビッチはツォンガに一度もブレークを許さず、自身3度目となるウィンブルドンでの4回戦進出を決めた。
36歳のカルロビッチは、ここウィンブルドンでは1976年に同胞のN・ピリッチ以来となる最年長での4回戦進出となった。グランドスラムでは、1991年に
J・コナーズ(アメリカ)が38歳で4回戦へ進んで以来となる最年長者となった。
カルロビッチは6日に行われる4回戦で第3シードの
A・マレー(英国)と対戦する。
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