テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は29日、男子シングルス1回戦が行われ、来年1月の全豪オープンを最後に引退を表明している元世界ランク1位の
L・ヒューイット(オーストラリア)は
J・ニエミネン(フィンランド)に6-3, 3-6, 6-4, 0-6, 9-11のフルセットで敗れ、現役生活最後となる全英で勝利をあげることが出来なかった。
【会場でしか買えない 全英タオル】今大会にワイルドカード(主催者推薦)で出場していたヒューイットは、大会前に自身のツイッターで「ウィンブルドン、ワイルドカードをありがとう。またあの素晴らしい場所でもう一度プレー出来る事を光栄に思う。素晴らしい思い出の場所。最後の出場。」と、つぶやいていた。
1回戦、ヒューイットはダイビングボレーなどを決めて会場を沸かせるも、62本ものウィナーを決めてきたニエミネンの鋭いストロークにおされ、4時間の激闘の末に敗れた。
どんなボールでも諦めず最後まで拾い続け、世界ナンバー1のフットワークの持ち主と言われていたヒューイットは、2002年のウィンブルドンで頂点に立った。その時は準決勝で
T・ヘンマン(英国)、決勝では
D・ナルバンディアン(アルゼンチン)にそれぞれストレートで勝利し、2001年の全米オープンに続くグランドスラムタイトルを獲得した。
しかし、前年度覇者として出場した2003年のウィンブルドンでは1回戦で
I・カルロビッチ(クロアチア)に敗れ、まさかの初戦敗退。さらに
R・フェデラー(スイス)、
R・ナダル(スペイン)らの活躍により、徐々に陰へ隠れる存在となり始める。
その後、再起を誓ったヒューイットは2004年の全米オープンで決勝進出、2005年の全豪オープンでは決勝で
M・サフィン(ロシア)に敗れるも地元で準優勝を飾り、復活を印象付けた。
以降は怪我などにより思うような結果を残せず、今年は今大会を含めて7大会にしか出場出来ていない。
「カモーン!」と叫び、ガッツポーズを繰り返すことで一時はコートマナーについて選手の間から不満の声があがるも、今も世界中のテニスファンから愛されるヒューイットがウィンブルドンからいなくなることは、今回の敗戦で決まってしまった。
また、昨年のブリスベン国際男子では準決勝で
錦織圭(日本)、決勝でフェデラーに勝利して優勝を飾った。これまではキャリア通算30勝をあげている。
一方、ヒューイットに勝利したニエミネンも今季中に引退することを表明している。2回戦では昨年覇者で第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。
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