テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は31日、四大大会初優勝を狙う第5シードの
錦織圭(日本)が全仏初の準々決勝進出を果たした。さらに、日本男子で1933年の同大会でベスト8進出した
佐藤次郎(日本)以来となる82年ぶりの快挙を達成。その錦織が、コーチである
M・チャン(アメリカ)の伝説試合について話した。
1989年の全仏オープンで、チャンは17歳3カ月でグランドスラム初のタイトルを獲得。チャンの優勝は男子シングルスのグランドスラム最年少優勝記録で、この記録は未だ破られていない。
当時の全仏オープン4回戦で対戦した
I・レンドル(アメリカ)との1戦は、現在も語り継がれるほどの伝説的な試合だった。
ファイナルセット、チャンは足の痙攣に襲われて棒立ち状態でストロークを打つ状態に。そして第8ゲームの15-30、自らのサービスゲームでチャンは伝説のサービスを放つ。
通常、テニスのサービスは上から打つため、リターンする選手は後方へ下がる。だが、チャンはこの場面で下から打つアンダーサービスを放った。これにはレンドルだけでなく、会場全体も驚きを隠せなかった。
錦織は「何回も観ました。フレンチ(全仏オープン)が始まる前に(チャンの過去の全仏オープンについて)少し話したばかりだった。内容は忘れましたけど笑」と、話した。
アンダーサービスについて、チャンに試合中するよう指導されているかと聞かれた錦織は「これ(アンダーサービス)をしろと言われたことはないです。」と、錦織。
加えて「切羽詰まった時に、こういう決断が出来るのは凄い。」と、コーチであるチャンをリスペクトしていた。
グランドスラム初優勝を狙う錦織は、準々決勝で相性の良い第14シードの地元
JW・ツォンガ(フランス)と対戦する。ツォンガとは今回が通算6度目の対戦で、錦織は対ツォンガ戦を4勝1敗と勝ち越している。
(コメントはWOWOWから抜粋)>>全仏オープン男子ドロー表<<【錦織圭 全仏オープン戦歴】
<2014年>
・1回戦 敗退
M・クリザン(スロバキア) 6-7 (4-7), 1-6, 2-6
<2013年>
・1回戦 勝利
J・レヴィン(アメリカ) 6-3, 6-2, 6-0
・2回戦 勝利
G・ゼミヤ(スロベニア) 6-1, 5-7, 6-1, 6-4
・3回戦 勝利
B・ペール(フランス) 6-3, 6-7 (3-7), 6-4, 6-1
・4回戦 敗退
R・ナダル(スペイン) 4-6, 1-6, 3-6
<2011年>
・1回戦 勝利
ルー・イェンスン(台湾) 6-1, 6-3, 6-4
・2回戦 敗退
S・スタコフスキ(ウクライナ) 1-6, 6-3, 3-6, 6-7 (3-7)
<2010年>
・1回戦 勝利
S・ヒラルド(コロンビア) 2-6, 4-6, 7-6 (7-3), 6-2, 6-4
・2回戦 敗退
N・ジョコビッチ(セルビア) 1-6, 4-6, 4-6
<2008年>
・予選1回戦 勝利 J・M・アラングレン(アルゼンチン) 1-6, 6-3, 6-2
・予選2回戦 敗退
S・グロイル(ドイツ) 2-6, 5-7
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