先週末イタリアはブリンディジで行われた女子国別対抗戦、フェドカップのワールドグループ1部入りをかけたプレーオフにアメリカを代表して出場した世界ランク1位の
S・ウィリアムズ(アメリカ)は、フェドカップが2年に1度の開催になる改革案を支持すると自身の思いを明かしていた。
18日と19日に行われたそのプレーオフでアメリカを率いて出場したセリーナは、シングルス2試合とダブルス1試合の3試合へ出場するもイタリアに2勝3敗で敗れた。今回のセリーナの出場は、来年開催されるリオ・オリンピックへの参加条件を満たすためでもあった。
「理想的には2年おきに行われるならば最高だと思う。なぜならフェドカップを常にサポートしたいから。今は年間40から45週間は試合や練習をしなければならないから、思うようにサポートが出来ない。だから、祖国をサポートしたいと思っても、ずっと続けるのはちょっと難しくなってしまう。サポート出来ないのは気分の悪いもの。」とセリーナはプレーオフ期間中に語っていた。
2年おきの開催へ変更するのは、国際テニス連盟のITFがフェドカップや男子国別対抗戦のデビスカップについて今後の改革として考えている事の1つであり、それは男子トップ選手である
R・フェデラー(スイス)や
R・ナダル(スペイン)、
N・ジョコビッチ(セルビア)らをも魅了するものでもある。
その他の改革案としては、フェドカップがかつて採用していた16チームにより2年毎に違う場所で1週間かけて行う方式。恐らくデビスカップと共に行う事で、男女とも1つの場所で行われると言う、ゴルフで2年毎に行われる国別対抗戦のレイダー・カップにより似たシステムになりうる。
ITFのリッチ・ビッチ会長は、デビスカップの決勝戦を中立な場所で開催する改革案を強く考えており、これはデビスカップをより良い物にする改革の1つとされる。
しかし、イタリアのようにデビスカップでもフェドカップでも、強い支持を持つ国からは大きな改革に反対する声も上がっている。
先週末行われたアメリカとのプレーオフでは、2日間とも4,000人で埋まる会場が満席となり、会場内の雰囲気もヒートアップしていた。
イタリアのデビスカップとフェドカップの監督を務めるC・バラズッチ監督は「選手が望むようなルールを選手が定める事は出来ない。そして次はどうすれば良いと言うんだ。全ての信号を赤から青にしろとでも?」と、ITFの改革案へ反発する意見を述べていた。
イタリア・テニス協会のA・ビナギー会長は、ITFが管轄するイベントは、ATPやWTAの力に対抗するためにも毎年開催するべきだと加えていた。
「テニスと言うスポーツは、世界中で唯一選手会が統轄している。しかし他のスポーツ同様に、国際連盟が統轄するべきだと思う。」とビナギー会長は自身の見解を語っていた。
1つ、アメリカ人もイタリア人も賛同しているのは、フェドカップのワールドグループを8ヶ国から16ヶ国にすらと言うこと。
「今回のアメリカとイタリアなど、どちらのチームが格下げになるかをプレーオフで決めるなんてあり得ない。しかしそれ以外は現行のままで良いと思う。」と、ビナギー会長は加えていた。
全米テニス協会のK・アダムス会長は、ITFのデビスカップの役員も務めている。
「この3年間、何か新しい改革をしようとか違うシステムを考えようなどといった話し合いが持たれて来た。しかし結果的に実際に採用する方向へ話が向かった事はなかった。」とアダムス会長は現状を語っていた。
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