男子テニスのマスターズ大会、モンテカルロ・ロレックス・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、賞金総額3,830,295ユーロ/優勝賞金628,100ユーロ)は18日、シングルス準決勝が行われ、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)がクレー絶対王者で第3シードの
R・ナダル(スペイン)を6-3, 6-3のストレートで下し、大会2度目の優勝に王手をかけた。
両者は昨年の全仏オープン決勝以来で今回が43度目の対戦となり、ジョコビッチはナダルとの対戦成績を20勝23敗とした。
第1セット、今大会好調だったジョコビッチは、過去の通算成績では相性の悪いナダルに序盤でブレークを許す。
苦しい展開を強いられたジョコビッチは第5ゲームでもブレークチャンスを握られる状況に追い込まれる。ここでブレークされるとナダルに流れを持って行かれそうな状況からジョコビッチが何とかサービスキープ。
この第5ゲームでサービスキープに成功した事で息を吹き返したジョコビッチはナダルを左右に揺さぶるストローク戦に持ち込み、ネット際の攻防では絶妙なタッチのアングルショットを決めるなどで会場を沸かせた。
第1セットでは81パーセントの確率でファーストサービスを入れてくるナダルに対し、ジョコビッチはそれを下回る71パーセントだった。
第2セットに入ると、世界ランク1位のジョコビッチはギアを上げ、自身のサービスゲームでナダルにブレークチャンスを与えなかった。
そして、2本のダブルフォルトを犯すナダルの隙をついたジョコビッチは、7度のブレークチャンスから2度ブレークし、1時間37分で試合に終止符を打った。
決勝でジョコビッチは、第6シードの
T・ベルディヒ(チェコ共和国)と対戦する。
大会2度目の優勝を狙うジョコビッチは、過去同大会で2013年に決勝でナダルに勝利して優勝を果たしており、その時はナダルの前人未到9連覇達成をジョコビッチが阻んでの優勝だった。
さらに今年の全仏オープンで生涯グランドスラムを狙うジョコビッチは、2012年と2014年の全仏オープンで決勝進出を果たすが、いずれもクレーキングのナダルを破ることが出来ず準優勝に終わっている。
今大会でジョコビッチは、1セットも落とさない安定したプレーで勝ち上がり、今回はナダルもストレートで下す強さを見せている。
一方、敗れたクレー絶対王者であるナダルは、過去同大会で8度の優勝、相性の良い全仏オープンでは昨年前人未到の5年連覇と9度目の優勝という大記録を打ち立てており、ジョコビッチにはクレーでの戦績は14勝4敗と大きくリードしていた。
しかし、今シーズンは思い通りの成績を残せておらず、ナダル自身も過去最悪と感じている不調なシーズン序盤戦となっており、ベストな状態でないまま今大会を迎えていた。
今大会は初戦となる2回戦で主催者推薦で出場の
L・プイユ(フランス)に完勝、3回戦は第15シードの
J・イズナー(アメリカ)をフルセットの末に下し、準々決勝では第5シードの
D・フェレール(スペイン)に昨年同大会準々決勝のリベンジを果たしてベスト4進出と徐々に調子を上げ、世界ランク1位のジョコビッチとの準決勝に駒を進めるも、敗れてベスト4に終わった。
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