男子テニスツアーのメンフィス・オープン(アメリカ/メンフィス、ハード、賞金総額659,070ドル、優勝賞金106,565ドル)は15日、シングルス決勝が行われ、自身初の大会3連覇を狙う第1シードの
錦織圭(日本)が第2シードの
K・アンダーソン(南アフリカ)を6-4, 6-4のストレートで下し、自身初・大会史上初の3連覇を成し遂げた。
この試合、錦織はアンダーソンに12度のエースを決められ、ファーストサービスのリターンに苦しむもセカンドサービスからチャンスを作り、4度のブレークチャンスから3度のブレークと数少ないチャンスをものにし、勝利に繋げた。
アンダーソンのサービスで始まったこの試合、錦織は第1ゲームで早くもブレークに成功する。
第3ゲームを終え、錦織はトレーナーを呼び左手親指にテーピングを施す。このテーピングでプレーに支障をきたすことは無く試合が続けられた。
しかし錦織がサービスの第4ゲーム、40-0と順調にキープするかと思われたが追いつかれデュースとなる。その後はアンダーソンのウィナーと錦織のエラーでブレークバックを許す。
終盤第9ゲーム、アンダーソンのストロークがアウトし0-30とポイントリードする錦織は、アンダーソンにサービスで圧倒されるもこの試合2度目のブレークに成功する。
第10ゲーム、アンダーソンにリターンエースを決められ、ストロークがアウトした錦織は0-30とアンダーソンにリードを許すが、ここからサービスエースを決めてセットポイントを迎えるも、フォアハンドのストロークがアウトしてデュース。最後はアンダーソンのリターンがネットにかかり、2度目のセットポイントで第1セットを先取した。
今大会、錦織が第1セットを先取したのはこの決勝が初となる。
第1セットを終え、錦織はトイレット・ブレークをとり、ゲームシャツを着替えて第2セットに臨んだ。
アンダーソンのサービスで始まった第2セット、第5ゲームで錦織は30-40とブレークチャンスを掴むと、アンダーソンがワイドに放ったファーストサービスをリターンし、アンダーソンの攻めを守り抜き最後はバックハンドのダウンザラインを決め、1度のチャンスでブレークに成功する。
その後は1ブレークを守り抜き、第10ゲームでは40-0からデュースに追いつかれるも最後はアンダーソンのストロークがアウトとなり、1時間15分で勝利した。
錦織は決勝が今大会初のストレート勝ちの試合となった。
両者は2度目の対戦となり、2010年8月に行われたシティ・オープン予選2回戦で対戦した時に続き錦織が2連勝とした。
試合を終え、錦織はオンコートインタビューで、「とても良い気分です。素晴らしい1週間でした。ケビン(アンダーソン)も祝福したいです。今日は良いプレーが出来、ベストマッチが出来たと思います。勝ててとても嬉しいです。」
3連覇の快挙について、「とても良い気分です。もうすぐここ(メンフィス)に引っ越そうと思います(笑)。」と錦織が笑顔で語ると、インタビュアーはすかさず観客に向けて、「みなさん聞きましたか?錦織圭がロックンロール生誕の街に引っ越してくるそうです!」と発し、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
昨年の全米準優勝、ツアー4勝の活躍については、「昨シーズンの終盤、特に全米オープン以降はベストなテニスができました。今年も昨年のように頑張りたいと思います。」と話した。
優勝した錦織には本物のギターのトロフィーが手渡された。
大会が行われているテネシー州メンフィスは音楽が盛んな場所で、ミュージシャンのエルビス・プレスリーが亡くなるまで暮らし、今ではロックンロールの聖地として観光名所となっている。
ギターのトロフィーはギブソン製。ギブソン社はテネシー州にある楽器メーカーで、昨年の同大会のトロフィーはギターの形をしたトロフィーだったが、今年は本物のギターが贈られた。
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