19日から開幕する今季最初のグランドスラムである全豪オープンで、17度のグランドスラム優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)は第2シードとして出場し、18度目の優勝へ自信を高めている。
今シーズンは開幕戦のブリスベン国際男子で1月11日に行われた決勝戦で、躍進する若手の一人である
M・ラオニチ(カナダ)を下し優勝を飾る、さい先の良いスタートを切ったばかりか、それが自身のテニス人生で記念すべき1000勝利目となっていた。
自身のトップの状態と今の状態がどれくらい近いか問われたフェデラーは、年齢と共に上達していると答えていた。
「今は33歳。10年前とは色々な意味で変わっている。」と、今の練習やトレーニング方法について語っていた。昨年は新しいラケットに変更したり、6度のグランドスラム優勝を誇る元世界ランク1位の
S・エドバーグ(スウェーデン)氏をコーチにつけるなど、いくつかの変化を持った年だった。エドバーグ氏はフェデラーの攻撃的なテニスを更に磨きをかけていた。
フェデラーは1回戦で
ルー・イェンスン(台湾)と対戦する。これまでの3度の対戦ではいずれもフェデラーに軍配が上がっている。そして順当に勝ち上がると準々決勝でマレーと対戦する。そのマレーは1回戦で予選を勝ち上がったY・バンブリ(インド)と顔を合わせる。
今大会第1週目の最大の関心事は、少なくとも
R・ナダル(スペイン)に注がれるだろう。彼は昨年のウィンブルドン後は手首の怪我のために3ヶ月のツアー離脱を要し、復帰直後には虫垂炎と診断され11月に手術を受けていた。そんなナダルの体の状態が心配されている。
当の本人もあまり前向きな発言はしてはいない。
「今回は自分は優勝候補にはならないだろう。」と語り、ジョコビッチに対して「素晴らしい選手」、フェデラーに対しては「今まで通りの活躍をしている」、そしてマレーに対しては「最近は好調なプレーを見せている」と、他の優勝候補者を称賛していた。
フェデラー、
A・マレー(英国)、ナダルはドローのボトム・ハーフにおり、19日に1回戦が組まれている。
昨年の全豪オープンでは
S・ワウリンカ(スイス)が初優勝を飾り、世界中を驚かせた。それまでのワウリンカは、フェデラーに次ぐスイス第2の選手として知られていた。そんなワウリンカだが、昨年の優勝にこだわってはいないと言う。
「たくさんの思い出がある。それは素晴らしい思い出ばかり。でも今は2015年なんだ。誰もがゼロからスタートする。誰だって優勝を目指しているよ。」と18日の会見で英語とフランス語で語っていた。
ワウリンカは1回戦で
M・イルハン(トルコ)と顔を合わせる。シード勢が順当に勝ち上がると準々決勝で第5シードの
錦織圭(日本)と対戦し、準決勝では第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と対戦する。
今シーズン最初のグランドスラムを前に、話題は誰が優勝するかに集中している。これまでの約10年間でのグランドスラム優勝のほとんどを分け合って来た世界ランク2位のフェデラー、同ランク3位のナダル、そしてジョコビッチがまたタイトルを獲得するのか。または昨年活躍を見せ始めた若手が優勝を飾るのかに注目が集まっている。
全米オープンで初優勝を飾った
M・チリッチ(クロアチア)だが、今大会は右肩の怪我で欠場している。
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