男子テニスで世界ランク5位の
錦織圭(日本)がバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズを終え17日に帰国し、18日に日本記者クラブで会見を行い、来年の公約やアジアのジュニアについて話した。
これまでスポーツ選手が日本記者クラブで会見を行うのは、プロ野球選手のイチローや野茂英雄、松井秀喜などが行ってきたがテニス選手が行うのは初めての事となる。
M・チャン(アメリカ)コーチから言われた言葉で残っているものは「自分を信じると何回も言われました。USオープンで
N・ジョコビッチ(セルビア)と戦ったときは1日5回くらい言われました。それで自分が強くなってきていると思います。彼にはテニス以外にも支えになってもらっています。」とコメントした。
来年の公約は「グランドスラムで優勝したいと言いたいところですが、これは何年かかかるかもしれないですし、タイミングや体力面などピークを合わせないといけないので難しいです。しかし決勝まで行けたので、目標となってくるのはグランドスラム優勝です。ランキング1位になることも確実に見据えてトレーニングや強い気持ちを持っていきます。」
「何年以内に1位になれるかというとジョコビッチや
R・ナダル(スペイン)もいるので難しいですが、このテニスを磨いていけばチャンスは出てくると思うので、5年以内には入りたいと思います。」と少し困惑気味に答えた。
過去のインタビューで25歳(あと1年)で1位になると答えていたことに対し、「それは無理ですね。それはいったん諦めます。」と笑いながら答え、「しかし今は本当にいいテニスが出来ているので不可能ではないと思います。これからじっくり強くなっていきたいです。」と答えた。
今年を振り返り、漢字一文字で例えると「飛躍の『躍』かな、理由は今年が一番が飛躍した年なので。去年は変化の『変』だったのですが、それを目標でやっていていい形で変われたので、やっぱり『変』にします。」さらに変わるとどうなるのですかという問いに対し「もうこれ以上変わっちゃいけないですね」と笑って答えた。
獲得したポイントを失わないために「メンタル的にプレッシャーがかかりますが、なるべく考えないようにしています。USオープンの1200ポイントが待ち構えていたり。しかし、そういうのを乗り越えるとさらに強くなれると思うので、あまり考えずテニスをしっかりすることだけを考えます。来年はいろんな意味で大変になると思いますが、それを超えられるように頑張ります。」と意気込みを語った。
アジアのジュニアについては「アジアのテニスの現状は難しい問題があります。ツアーのほとんどが欧米で、日本からトラベルの部分で一番大変なことです。さらに目指す選手がいないことが一番の問題だと思います。今は自分がいるので自分自身を信じるきっかけになればいいなと思います。日本にもいい指導者はたくさんいますし整った施設もあります。」
「僕は早い段階でアメリカに行って英語も学べて、ライバルたちと切磋琢磨することが出来たのでそれが強くなれたきっかけです。どれがいいのかは難しいですが、今は自分のできることをするだけです。引退して修造さんのように子供たちにテニスを教えたり、テニスで日本人がもっと世界に活躍できるように手助けをできればと思います。そのためにも今は自分が出来ることをしっかりするだけです。」と話した。
今のチームについては「今年一番いい年を迎えることが出来たので、チームを変える必要はないと思います。」とコメントした。
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