女子テニスで、今年の全仏オープンと全米オープンを制して世界ランク1位でシーズンを終えた
S・ウィリアムズ(アメリカ)が、今シーズンの“プレーヤー・オブ・ザ・イヤー”(年間最優秀選手)に選ばれた。
5度目の同賞を受賞したセリーナは、グランドスラム2大会を含むツアーベストとなる11大会で優勝。これは
M・ヒンギス(スイス)が1997・1998年に記録した年間12大会での優勝以来シーズン最多優勝で、獲得賞金も12,385,572ドル(約12億3,000万円)は史上最高額となった。
そして2月18日には再び女王返り咲き、世界ランク1位となった最年長記録を更新していた。
「明らかに全仏オープンの優勝が、最も突出しているものだと思う。何年間も、あの大会で優勝したいと思っていたから。本当に興奮した。同時にクレーで1度も負けなかったという事実も最高の気分。そう考えると、クレーシーズンでの成績が際立っていたと感じる。」
「振り返ると、勝利はきっと覚えている事でしょう。でも、そんなシーズンでも犯してしまった過ちからは学習しなければならない。それを繰り返さないためにもね。」
全米オープンでの優勝が、自身のグランドスラムでの17度目の優勝となったセリーナは、2014年には歴史への挑戦にもつながる。
レジェンドと呼ばれている
C・エバート(アメリカ)と
M・ナブラチロワ(アメリカ)が持つ史上2番目のグランドスラム18度の優勝にあと1つと迫っている。それに追いつくと、次ぎは
S・グラフ(ドイツ)の持つ史上最多の22度への挑戦も始まる。
しかし、セリーナの頭には目の前の目標を1つ1つクリアしていく事しかない。まずは年初の全豪オープンに照準を合わせていると話す。
「グランドスラムでは皆私と同じように優勝の思いで臨んでいる。自分が最後の勝者になれる事を願っている。そして、それが次の目標なのは間違いない。」
「ここ数年はその大会では思ったような成績を収められずにいたから、現在の目標としては1年前のように足首を捻らないようにして臨みたい。まずは、それから始める。」
「まだ改善させられるところはある。だから来年にはそこを改善すれば、また楽しみなシーズンになるはず。まだまだたくさんある。細かくは言えないけど、今の自分のテニスを更に成長させられる事は本当にたくさんある。」
そして、最優秀選手賞の発表に先駆けて発表された賞は以下の通り。
“ダブルス・チーム・オブ・ザ・イヤー”(最優秀ダブルスペア)は、ダブルス世界ランク1位の
S・エラーニ(イタリア)と
R・ビンチ(イタリア)の2人に送られた。
“ニューカマー・オブ・ザ・イヤー“(年間新人賞)は
E・ブシャール(カナダ)に、“モースト・インプルーブド・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー”(年間最も成長した選手賞)は
S・ハレプ(ルーマニア)に、“カムバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー”(年間最優秀復活選手賞)は
A・クレイバノワ(ロシア)へと送られた。
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