男子テニスで左膝の怪我により7カ月の戦線離脱を余儀なくされた
R・ナダル(スペイン)。しかし、今シーズン始めに復帰し、世界ランキングでは1位に返り咲くなどの好成績を残した。ウィンブルドンではまさかの初戦敗退を喫するも、今夏後半のアメリカのハードコート・シリーズでは負け知らずの戦績を残した。
復帰後、膝に再び問題を抱える事もないナダルは、来シーズンこそは全四大大会で優勝する「年間グランドスラム」を達成出来るのではと期待がかかる。
年末の時点でナダルがこれほど健康的である事はこれまでほとんどなく、来年の偉業達成の可能性が高まっている。
鍵となるウィンブルドンでは、今年のみならず昨年も上位進出を達成出来ていない。ウィンブルドンはクレーの全仏オープンの後にすぐ開催されるため、両大会で優勝するためには、横にスライドしながらプレーをする球足の遅いクレーから球足の速い芝へと即座に移行しなければならない。
とは言うものの、ナダルはこれまでウィンブルドンで5度も決勝に進んでいる。ナダルに故障がなく、モチベーションを維持する事が出来れば、両大会での優勝も可能だ。ウィンブルドンの序盤で波に乗れれば、誰もその勢いを止める事は出来ないだろう。
もしナダルが年間グランドスラムを達成出来れば、四大大会での優勝数は17となり、
R・フェデラー(スイス)の合計数に追いつく。またクレー・芝・ハードの3種類のコートで年間グランドスラムを達成した選手はおらず、ナダルが年間グランドスラムを達成出来れば、この偉業も同時に達成される。
これまで男子で年間グランドスラムを達成したのは2選手で
R・レーバー(オーストラリア)とD・バッジ。しかし、この頃は四大大会にハードが使用されていなかった。
ナダルとフェデラーの2強時代もあったが、両者の現在の対戦成績を見るとナダルが大きくリードしている。
来年ナダルが年間グランドスラムを達成出来る可能性は、それほどは高くはない。
2010年にナダルは全仏オープン・ウィンブルドン・全米オープンで優勝し、3つの異なるサーフェスで優勝した初の男子選手となった。
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