男子テニスのATPワールドツアー・ファイナル(イギリス/ロンドン、ハード)決勝で、
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れて準優勝に終わった世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)は、
A・アガシ(アメリカ)に次ぐ史上2番目の選手となる記録も逃していた。それは、4つのグランドスラム全ての優勝、オリンピックでの金メダル、デビスカップでの優勝、そして最終戦での優勝だった。
その事について、ナダルは「これがスポーツ。最終戦の決勝戦で負けても勝っても、自分のテニス人生に変わりはない。勝っても負けても、今以上良い選手にはならないだろう。もしかしたらそれは間違った考えかもしれないけど、これが今の正直な気持ち。」と、素直な思いを語った。
「自分は敗戦もしっかり受け止められる人間だし、今回の敗退はそれほど落胆していない。それにあの試合は、自分が有利だとは思われていなかった事も知っている。例え正しい戦い方をして、どのポイントにも必死に向かっていき、常に前向きな姿勢で臨んでいながらも、思うような展開にならなかった試合だったとしてもね。」
「ただ言いたい事は、対戦相手の勝利におめでとうの言葉をかけたいだけさ。」と、優勝したジョコビッチへの思いを加えた。
「スコア以上のプレーをしたと感じてはいたが、それでも最終的には6-3, 6-4というスコアで負けてしまった。それは、ただただジョコビッチが自分より良いプレーをしたからさ。」
「彼(ジョコビッチ)が自分に対する対戦の仕方を変えてきたとは感じなかった。彼のプレーが勝っていただけ。あの試合は、彼が自分より好きだと思えるハードコートでの試合だった。夏の北米シーズンのハードコートで2回彼を倒していたけど、本来ハードコートでは彼の方が自分よりちょっと良いプレーをする選手。」
「今は来年の全豪オープンで、ベストのプレーが出来るようにしっかり準備が出来る事を望んでいる。全豪のコートは、好きなコートだしね。だから、出来る限りの準備をしてシーズン最初のグランドスラムへ臨みたい。」とナダルは、2014年へ向けて、今の心境を語っていた。
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