男子テニスで世界ランク3位の
A・マレー(英国)が来週月曜日に腰の手術を受ける事を決め、タイ・オープン、楽天ジャパン・オープン、上海マスターズのアジア3大会へ出場する予定だったが、その全てをキャンセルすると同時に、今後のスケジュールについても白紙の状態である事がわかった。
ウィンブルドンで1936年のフレッド・ペリー以来77年ぶりとなる悲願の地元優勝を果たす快挙を達成したマレーは、その前に行われた全仏オープンを腰の痛みから欠場し、ウィンブルドンに向けての調整期間にあてていた。
その腰の痛みは、ここ数年に渡りマレーを苦しめているもので、イギリスで最も古いタブロイド紙であるデイリー・メールのマイク・ディックソン氏がマレーの手術について自身のツイッターで以下のように語った。
「アンディ・マレーは、“小さい”腰の手術を受けるために、アジア大会を欠場する事になり、もしかすると残りのシーズンもそうなるかもしれない。」
マレー本人もイギリス時間19日の夜に「今日はたくさんの素晴らしいメッセージをくれて本当にありがとう。月曜日に手術を受ける。その後の経過は追ってお知らせする。さらに強くなって戻ってくる。」と、力強く自身のツイッターでコメント。
今季最後のグランドスラムである全米オープンでは、ディフェンディング・チャンピオンとして臨んだマレーだったが、準々決勝で
S・ワウリンカ(スイス)にストレートで敗れ、大会2連覇とはならなかった。
しかし、その翌週となる先週末に行われた男子国別対抗戦デビスカップでは、ワールドグループ復帰をかけたプレーオフにイギリス代表として出場しクロアチアと対戦。
マレーはシングルスで2勝、
C・フレミング(英国)と組んでダブルスにも出場し勝利を飾るなど、イギリスのワールドグループ復帰に大きく貢献していた。
その大役を果たしたマレーが、今度は自身が抱えている怪我の治療へ大きな決断を下した。
イギリスのジャーナリストで長年マレーの取材を続けているシモン・キャンバーズ氏も「アンディ・マレーの手術についての報道規制が解けたようだ。マレーはこの冬に全てトレーニングに時間を費やして全豪オープンへ向けて、万全の体調になる事を望んでいると言えるだろう。」と語り、アジアシーズン以降の試合への出場の可能性も否定していた。
楽天ジャパン・オープンでは第1シードで出場が予定されていたマレー。手術後の経過と今後の予定に注目が集まる。
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