女子テニスツアーのサザン・カリフォルニア・オープン(アメリカ/カールスバッド、ハード)は31日、ダブルス1回戦が行われ、元世界ランク1位の
M・ヒンギス(スイス)が
D・ハンチュコバ(スロバキア)とのペアで6年ぶりの公式戦に登場、
J・ゴルゲス(ドイツ)/ D・ジュラク(クロアチア)組を6-1, 6-1のストレートで下し、現役復帰戦を勝利で飾った。
試合前にヒンギスは緊張しているかと問われ「もちろん。緊張しない人なんているの?私だって普通の人間なのよ。」と、冗談交じりに話していた。
第1セットをあっさり先取したにも関わらず、リラックス出来たのは第2セットに入ってからだと、ヒンギスは試合後に語った。
「第1セットが終わってから、やっと落ち着いてプレーが出来るようになった。リターンもサーブも、全てにおいてね。精神的に、終盤はとても良い状態でいる事が出来たわ。第2セットの最初のサービスゲームを取った頃から、“何か、普通になって来た”って感じた。」
マッチポイントでは、ヒンギスの放ったロブがジュラクの頭上を綺麗に抜いて決まり、ゲームセットとなった。その瞬間にヒンギスはハンチュコバと抱き合った。
2007年9月以来となる公式戦の舞台に立った元女王のヒンギスは、グランドスラムのシングルスで5度、ダブルスでは9度の優勝を飾っている。また、通算ではシングルスが43、ダブルスは37のタイトルを獲得している。さらに、世界女王の座は209週間維持した。
ヒンギスのペアであるハンチュコバは「本当に特別な思い。そして、とても感激している。自分もちょっと緊張していたの。だって、ベストのプレーをしなければって思っていたから。」と、話した。
ハンチュコバは全米オープンを含め、今後も数大会でヒンギスと組んでダブルスで出場する予定。
「今日は私達にとって、最高のテストになった。今日のようなプレーで勝つ事が出来たという事実は、今後の大会へ向けても多くの希望を持てる証拠になった。」と、ハンチュコバ。
対戦相手のゴルゲス/ ジュラク組は、先週行われた大会で準優勝を飾っているペアだった。
準々決勝でヒンギス/ ハンチュコバ組は、第3シードの
R・コップス=ジョーンズ(アメリカ)/
A・スピアズ(アメリカ)組と対戦する。コップス=ジョーンズ/ スピアズ組は、この日の1回戦で
L・ロブソン(英国)/
L・レイモンド(アメリカ)組を6-4, 6-3のストレートで下しての勝ち上がり。
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