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男子テニスツアーのマスターズ大会であるBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード)は、シングルス決勝戦が行われ、第5シードのR・ナダル(スペイン)が第7シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を4-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、膝の怪我から復帰後初となるハードコートでの優勝を飾ると同時に、今大会3度目の優勝となった。また、通算53度目の優勝を決めた。
優勝したナダルはデル=ポトロと握手した後、コートを横切って観客席の1列目に向かい、チームメンバーと喜びを分かち合った。
試合後、ナダルは「僕のキャリアの中で、最も感動的な優勝の中の1つとなった。僕が復活してから受けているサポートはものすごいもの。今週は忘れられない1週間になったし、忘れられない大会となった。」と、語った。
またナダルは「試合序盤は絶好調だったけど、その後は彼(デル=ポトロ)が少し攻撃の手を強めてきた。彼のフォアハンドに対して早くコースを変えすぎたと思う。でも落ち着きを取り戻すと、いいプレーが出来始めた。ペースを落としたけど、信じられないような動きが出来た。その後は絶好調だった。」と、コメント。
ナダルは、膝の状態について「調子のいい日もあれば悪い日もある。」と述べており、怪我が完治していない事を明らかにしている。
今後ナダルは、マイアミのソニー・オープン男子には出場せず、得意とするヨーロッパでのクレー大会に出場する。今回の優勝で、難しいとみられていた全仏オープン制覇も可能性が出てきた。
一方、準優勝に終わった24歳のデル=ポトロは、今大会で世界ランク3位のA・マレー(英国)、そして同1位のN・ジョコビッチ(セルビア)を撃破しており、決勝でナダルを下せば「ハットトリック」だったが、惜しくも達成はならなかった。
デル=ポトロは、試合後「ラファ(ナダル)は、勝利に値するね。決勝戦の最後の1時間、彼のプレーはとても安定し、僕はベースラインから下がったプレーを強いられていた。でも、僕にとって良い大会になったと思う。今日のラファは、特に第2・3セットで、とてもいいテニスをしていた。第3セットでは、早々にブレークされてしまった。彼がリードしている時に追いつくのは、タフな事。どのポイントも取りにいったけど、最後は彼に軍配があがった。」と、振り返った。
決勝戦の第1セット、デル=ポトロはゲームカウント0-3の15-40とリードされてしまうが、その後は逆転に成功し、このセットをゲームカウント6-4で先取する。
第2セットに入っても勢いを失わなかったデル=ポトロは、ゲームカウント3-1とリードを重ねる。しかし、粘るナダルにそこから5ゲーム連取を許し、勝負の行方は第3セットへ。
第3セット、ナダルは第3ゲームでブレークに成功する。その後、第9ゲームのデル=ポトロのサービスゲームで、ナダルは0-40と3本のマッチポイントを握るも、デル=ポトロにサービスキープを許し、ゲームカウント5-4となる。続く第10ゲームはナダルがサービスキープし、今大会3度目の優勝を決めた。
左膝の故障などで7カ月間休養していたナダルは2月のVTRオープンで復帰、その後のブラジル・オープンとアビエルト・メキシコ・テルセル・オープン男子で優勝し、今大会へ出場していた。
《BNPパリバ・オープン男女シングルス対戦表》
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