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ナダル、完全復帰は見送りか

男子テニスで、左膝の怪我のためツアー離脱を余儀なくされているR・ナダル(スペイン)は、順調な回復をみせており、2013年の全豪オープンを復帰戦に予定して練習を再開している。しかし、ベストの状態に戻すのは得意のクレーシーズンへ照準を合わせていると、現在練習を続けている祖国スペインのマドリッドでのインタビューで語っていた。

今年のウィンブルドン2回戦で、当時世界ランク100位のL・ロソル(チェコ共和国)にまさかの敗退を喫し、直後に受けた診断の結果、以前も苦しめられた左膝の靭帯の部分断裂が見つかると同時に、激しい炎症も見つかった。そのため、シーズン後半を棒に振ることになってしまったナダルは、2週間前からボールを打つ練習を再開していた。

「順調な回復をみせているよ。ドクターも喜んでいる。過去5年間を一区切りとして考えると、手術を受けようとした時もあった。でも、主治医がリスクの高い治療はなるべくしない方が良いとアドバイスしてくれたんだ。」とナダルは、現在の良好な状態と過去の苦しい思いも振り返っていた。

全仏オープンで史上最多の7回の優勝を誇るなど、グランドスラムでは11回の優勝を飾っている元世界ランク1位のナダル。復帰への構想については現実的な視野で考えている。

「来年の1月に復帰する予定でいる。全豪オープンでは復帰をしたいと思っているけど、そこでの優勝は期待していないよ。現実的に考えなければ。復帰第1戦の結果は気にしていない。これだけ長い間コートから離れていた自分自身の状態を考慮しなければならないからね。例え世界ランクが15位とかに落ちても、テニスが続けられると自分の中で分かっていれば、それほど問題にはならないよ。」

と復帰をしても、本来のプレーが出来るようになるまでにもじっくり時間をかけようと考えていることを語っていた。

そして「4月のモンテカルロのマスターズ大会くらいまでに100パーセントの状態に持って行けたらと考えている。そして、その状態のまま全仏オープンに臨めるようにしたいね。」とナダルは、得意のクレーシーズンで最高のパフォーマンスができればと考えていた。

2008年の北京オリンピックで金メダルを獲得していたナダルは、今年のロンドンオリンピックでも2大会連続のオリンピックでの金メダルを狙っていたが、その夢はこの怪我で実現させることができなかった。

その後、全米オープンに加えツアー最終戦も欠場し、自身がレギュラーツアー以上に力を入れていた国別対抗戦デビスカップのチェコ共和国との決勝戦も欠場を余儀なくされてしまった。

昨年、ナダル有するスペインは決勝戦でアルゼンチンを下して優勝を飾り、その決勝戦でもシングルスで2勝を飾るなど優勝に大きく貢献していたナダル。今年の決勝戦は治療先からテレビで観戦していたが、惜しくも2勝3敗で敗れ準優勝に終わるという悔しさも味わっていた。

ナダルは2008年8月に初めて世界ランク1位となったが、翌年それまで負けなしだった全仏オープンの4回戦でR・ソデルリング(スウェーデン)に敗れる波乱に見舞われた。その後も今年と同じ左膝の怪我でツアー離脱を余儀なくされ、世界1位の座をR・フェデラー(スイス)に再び奪われてしまった。

以降、復帰を果たし2010年6月にはまた世界の頂点に立ち、昨年は絶好調だったN・ジョコビッチ(セルビア)とその座を争うシーズンを送っていた。

現在はツアー離脱により世界ランク4位へと順位を落としているナダルは、今季序盤は全豪オープンの準優勝、その後もインディアンウェルズ、マイアミでのマスターズ1000大会でベスト4。クレーシーズンではモンテカルロ、ローマのマスターズ1000大会に続いて全仏オープンでも優勝と、守るポイントが多いだけに、来シーズンの序盤でランキングを下げる可能性は大きい。

しかし、ナダルはその状況をしっかり受け止め、得意のクレーで昨年に続く好成績を上げ、世界の頂点へ向けて挑戦する強い意志を持って2013年のシーズンへ臨む。

(翻訳/弓削忠則)

(2012年12月6日10時39分)

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