- 国内最大の総合テニス専門サイト テニス365 - 錦織圭、フェデラー、ナダル、ジョコビッチなどテニスニュース満載。全豪オープン、ウィンブルドン、全仏オープン、全米オープンなどテニス大会特集も!

- 国内最大の総合テニス専門サイト -

HOMEニュースTOP今日のニュース(一覧)今日のニュース(詳細)

【コラム】フェデラーに神が降りる◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その2

男子テニス界で数々の功績を残し続けるR・フェデラー(スイス)。今年も活躍したフェデラーに焦点を当て、本日は2012フェデラーシリーズ その2をお届けします。

ウィンブルドンで2010年はT・ベルディフ(チェコ共和国)、2011年はJW・ツォンガ(フランス)に敗れ、2年連続でベスト8に終わっていたフェデラー。過去6度の優勝を飾っていたフェデラーは、7度目の優勝を目指す。

1回戦はA・ラモス(スペイン)、2回戦はF・フォニュイーニ(イタリア)に快勝し、順当に3回戦進出を決める。

だが、3回戦でJ・ベネトー(フランス)と対戦し、フェデラーは絶体絶命に陥ることになる。この試合、ベネトーの思い切りの良いプレーが型にはまり、2セットダウンの状況に追い込まれるフェデラー。前日には第2シードのR・ナダル(スペイン)L・ロソル(チェコ共和国)にフルセット負けを喫していたセンターコート。誰もが「フェデラー、まさかの3回戦敗退」と、頭によぎった。

第3セットは取り返したものの、第4セットではあと2ポイントで敗退というところまで6度も追い込まれる。だが、芝のコートを知り尽くしたフェデラーはなんとかしのぎ、第4セットはタイブレークへ突入する。

タイブレークではベネトーの気迫あるプレーに押されるも、フェデラーはドライブボレーなどを決め第4セットを奪い、試合の行方はファイナルセットへ。このセットでフェデラーは第4ゲームでリターンエースを決めブレークに成功し、ゲームカウント4-1とリードする。

これで勢いに乗ったフェデラーは、ベネトーに4-6, 6-7 (3-7), 6-2, 7-6(8-6), 6-1の大逆転で4回戦進出を決めた。試合後、フェデラーは「2セットダウンになったら難しいけど、落ち着くことだね。明らかに残された命は少ないからね。タフにプレーするようにして、ポイントごとに集中するんだ。つまらなく聞こえるけど、それが正しいことなんだよ。」

敗れたベネトーは「彼の精神力は岩のようだ。彼は2セットダウンだったのに、その素振りを見せなかった。少しでもプレーのレベルを落としたら、彼がチャンスを掴んでしまう。」と、コメント。グランドスラムでフェデラーが2セットダウンから逆転勝ちするのは、この試合で通算8度目のことだった。今年の全仏オープンでもJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に3-6, 6-7(4-7), 6-2, 6-0, 6-3で勝利していた。

ベスト16に進出したフェデラーは4回戦でX・マリス(ベルギー)、準々決勝ではM・ヨージニ(ロシア)にそれぞれ勝利し、3年ぶりとなる準決勝の舞台へ駒を進める。準決勝で待っていたのは、ディフェンディング・チャンピオンであり、世界王者のN・ジョコビッチ(セルビア)だった。

しかし、この準決勝でのフェデラーは明らかにいつもと違った。

試合が始まるとエンジン全開のプレーで挑むフェデラーと2011年から圧倒的な強さを発揮してきたジョコビッチは激しいラリー戦を繰り広げ、互いに1セットずつ奪い合い、第3セットへ。

このセット、両者サービスキープを続け、ジョコビッチのサービスゲームである第10ゲームを迎える。そして、15-30とフェデラーがリードし、次のポイントでジョコビッチがスマッシュを決める!かと思われたが、ジョコビッチはこのビッグポイントでミスを犯し、フェデラーがセットポイントを握る。

1本目はしのがれるも、2本目は何本も続くラリーからネットへ出たフェデラーが最後スマッシュを決め、第3セットを奪う。この瞬間、フェデラーは右手の拳を強く握り、雄叫びをあげた。これで勢いを失ったジョコビッチに対し、フェデラーはそれを見逃さず、第4セットの第2ゲームでブレークに成功し、2時間19分の試合に終止符を打った。

まさに、フェデラーに「神が降りた」試合だった。

フェデラーの決勝の相手は、英国男子勢として74年ぶりとなる決勝進出を決めたA・マレー(英国)だった。もし、フェデラーが優勝すると、P・サンプラス(アメリカ)に並ぶウィンブルドン7勝目と、世界ランク1位復帰も果たすこととなる。それに対し、マレーが優勝するとフレッド・ペリー以来となる76年ぶりの地元勢優勝がかかっていたビッグマッチだった。

決勝前、フェデラーは「プレッシャーもあるけど、楽しみにしている。そのために頑張ってきた。」と、コメントしていた。

迎えた決勝戦当日、天候は晴れていたため屋根が開いた状態で試合が行われた。

しかし、マレーの応援が多い中の試合で、プレッシャーを感じたフェデラーは第1セットの第2ゲームでドライブボレーをミスしてしまい、マレーにブレークされてしまう。これでマレーに勢いを乗せてしまい、第1セットを落としてしまう。

第2セットは互いに譲らない展開が続くも、第12ゲームでフェデラーが最後バックハンドのドロップボレーを決めこのセットを奪い、第3セットへ。

その後、第3セットの第3ゲームで雨が降り出し、試合は一時中断。以降は屋根が閉まった状態で試合が行われた。試合再開後、フェデラーはマレーに隙を与えないテニスを展開、最後はマレーのフォアハンドがアウトし、4-6, 7-5, 6-3, 6-4で勝利。

この勝利により、フェデラーは大会史上最多記録に並ぶ7度目の優勝、さらに自らの持つグランドスラム最多勝記録を17に更新した。同時に2010年の全豪オープン以来となるグランドスラム優勝となったフェデラーは、およそ2年ぶりに世界ランク1位に返り咲くことも確定させた。

今大会では2003年から5連覇を達成するなど、抜群の相性の良さを誇るフェデラーは「他のどこよりも気分良くプレーできる。理由はわからないけど、とても特別な場所。今回はトロフィーを持っている自分を想像しようとはしなかった。この場所で自分が何を成し遂げたのか理解するのに、少し時間がかかるでしょう。」と、語った。

一方、敗れたマレーはグランドスラム通算4度目の決勝ながら、またしてもタイトルに手が届かなった。試合後のスピーチでは涙ながらに「もう少しだったんだけどね。これからも(優勝に向けて)トライするけど、簡単なことではない。ウィンブルドンでプレーするプレッシャーについて、色々と言われるけど、試合を見てくれる皆さんが力をくれた。信じられないサポートだった。ありがとう。」と、コメント。マレーの涙に観客はスタンディングオベーション、さらに万雷の拍手で応えた。

2003年にグランドスラム初優勝したウィンブルドンの地で7度目の優勝を飾ったフェデラー。次なるロンドンオリンピックに向け、金メダル獲得を目標に動き出す。

【続きは本日12月5日(水)22時頃】

■過去のコラムはコチラ■
《「フェデラー、王者奪還なるか◇第3弾 2012フェデラーシリーズ その1」はこちら》

《「貴公子フェレーロ、やっと手にしたビッグタイトル◇第2弾 2012引退シリーズ その1」はこちら》

《「完璧主義者のフェレーロ、最後は涙のフィナーレ◇第2弾 2012引退シリーズ その2」はこちら》

《「ロディック、ギルバートと手を組み栄冠◇第1弾 2012引退シリーズ その1」はこちら》

《「ロディックに「フェデラー」という壁が立ちはだかる◇第1弾 2012引退シリーズ その2」はこちら》

《「フェデラー最大の被害者となったロディック「自分がどう感じるかが重要」◇第1弾 2012引退シリーズ その3」はこちら》

(2012年12月5日17時57分)

Facebookでニュースコメントを投稿

>> テニス365公式Facebookページ
その他のニュース

5月14日

18歳 北原結乃ら 初戦突破 (7時02分)

5月13日

現役10人目 全マスターズで8強 (22時06分)

内島萌夏 逆転勝ちで初戦突破 (20時29分)

ジョコとマレー、コーチ関係終了 (19時07分)

【1ポイント速報】内島萌夏vsサワンカエウ (18時00分)

19歳 ストレート勝ちで16強 (16時13分)

トゥロター 今季クレー初白星 (14時53分)

「WTA1000」15連勝で8強 (11時32分)

世界7位 思わぬ形で16強「残念」 (10時00分)

シナー 相手転倒も対応に称賛の嵐 (8時24分)

5月12日

伊藤あおい 3年半ぶりクレーは黒星 (23時32分)

【1ポイント速報】伊藤あおいvsカルタル (22時53分)

大坂なおみ撃破、死闘制し嘔吐 (22時14分)

大坂なおみ 死闘の末に8強ならず (20時52分)

【1ポイント速報】大坂なおみvsスターンズ (18時03分)

日本 初戦はイギリスに決定 (17時54分)

大坂なおみ 次戦の相手スターンズとは (17時11分)

今季最長の死闘で世界10位撃破 (16時07分)

アルカラス 初の16強「大変だった」 (9時58分)

昨年王者ズべレフ 5年連続16強 (8時54分)

5月11日

世界1位 逆転勝ちで16強 (23時16分)

試合後に口論も「それも試合の一部」 (22時10分)

柴原瑛菜 第1シードに屈し準V (20時23分)

坂詰姫野 16歳に屈し準優勝 (17時16分)

激闘の末敗れ今季6度目の初戦敗退 (16時14分)

準V→2回戦敗退で世界ランク急落 (9時14分)

3年ぶり 世界4位以下に陥落 (8時13分)

小堀桃子/清水綾乃ペア 2週連続V (6時39分)

世界1位シナー 出場停止から復帰し白星 (5時52分)

大坂なおみ 逆転勝ちで2年連続16強 (3時30分)

【1ポイント速報】大坂なおみvsブズコバ (0時51分)

【動画】転倒したデ・ヨングに駆け寄るシナー (0時00分)

←ニューストップへ
←前のページに戻る
ウインザーラケットショップ

>>動画をもっと見る<<




テニスの総合ポータルサイトテニス365
テニスのことならテニス365へ。テニスの総合ポータルサイトテニス365はテニス用品の通販やテニスニュースからテニスコート、テニススクールなどのテニス施設を探す方まで、便利なテニスの総合ポータルサイト、テニス情報の検索サイトです。プレイスタイルやテニス歴など、テニス用品を様々な角度から探すこともできます。テニスの総合ポータルサイトをお探しなら、テニスニュースやテニス施設の情報が豊富なテニスの総合ポータルサイトのテニス365をお使いください。テニスの総合ポータルサイトのテニス365であなたのテニスをもっと楽しく!