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テニスのグランドスラム、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会10日目の5日、男子シングルス4回戦残り3試合と準々決勝2試合が行われ、準々決勝に登場した第1シードのR・フェデラー(スイス)が敗退する波乱に見舞われた。その波乱の立役者は第6シードのT・ベルディフ(チェコ共和国)、7-6 (7-1), 6-4, 3-6, 6-3でフェデラーを下し、今大会初のベスト4入りを果たした。
アーサーアッシュ・スタジアムのナイトマッチに登場したフェデラーはこの日の敗退で、2004年の優勝から昨年まで常にベスト4以上の成績を残してきたが、9年連続の4強入りを阻まれてしまった。加えて2001年以来、初めて第1シードがベスト4に進出できない事態となった。
このスタジアムのナイトマッチでは、これまで負けた事のないフェデラーは「とても失望している。もっとテニスの質を上げるプレーが出来ると思っていた。特にこのスタジアムのナイトマッチでは、これまでも素晴らしいプレーをしてきたからね。この夏の好調を維持出来た事には満足しているけど、今日も安定したプレーが出来ると思っていた。でも、今夜はそうじゃなかった。期待はずれになってしまった。」と、落胆していた。
第1セットで18本ものミスを犯す不安定なプレーのフェデラーは、タイブレークの末、このセットを落としてしまう。
第2セットで2度もフェデラーのサービスゲームをブレークするなど、2010年のウィンブルドン準々決勝でもフェデラーを下したいたベルディフは、セットカウント2-0と勝利へ大きく前進した。
第3セットも第1ゲームでフェデラーからブレークに成功してリードを奪ったベルディフ。しかし第6ゲーム、ダブルフォルトでベルディフはブレークバックを許し、ゲームカウント3-3となる。
流れを掴んだフェデラーは第8ゲームでもブレークを奪い、続く自身のサービスゲームをキープして、このセットを奪った。
反撃に出たいフェデラーだったが、好調なサービスゲームを展開するベルディフから第4セットでは1度もブレークポイントが掴めなかった。その後、第8ゲームでフェデラーは痛恨のブレークをベルディフに許してしまい、ゲームカウント5-3とベルディフのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えてしまう。
そのゲームでも、この日好調なサーブから主導権を握ったベルディフは、着実にポイントを重ね、40-0とマッチポイントを握る。最後もセンターへファーストサーブを叩き込んだベルディフに対し、フェデラーのリターンがネット、2時間42分で試合にピリオドが打たれた。
勝利の瞬間、両手を上げて天を仰いで喜びを表したベルディフ。
「もちろん、問題無くストレートでフェデラーから勝てるなんて思っていなかった。何が起こるか分からないと気を付けていたんだ。そして第3セットにそれは起こり、彼は反撃に出て来た。それでも第4セットでは、そんな彼からのプレッシャーを上手く防ぐ事が出来て、よりレベルを上げられた事にはとても満足している。」と、勝利の喜びを語るベルディフ。
決勝への切符をかけてベルディフは、準決勝で第3シードのA・マレー(英国)と対戦する。マレーはこの日、第12シードのM・チリッチ(クロアチア)を3-6, 7-6 (7-4), 6-2, 6-0の逆転で退けての勝ち上がり。
この日行われた試合結果は以下の通り。
[4回戦]
N・ジョコビッチ(セルビア) (2) ○-× S・ワウリンカ(スイス) (18), 6-4, 6-1, 3-1, 途中棄権
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン) (7) ○-× A・ロディック(アメリカ) (20), 6-7 (1-7), 7-6 (7-4), 6-2, 6-4
J・ティプサレビッチ(セルビア) (8) ○-× P・コールシュライバー(ドイツ) (19), 6-3, 7-6 (7-5), 6-2
[準々決勝]
T・ベルディフ (6) ○-× R・フェデラー (1), 7-6 (7-1), 6-4, 3-6, 6-3
A・マレー (3) ○-× M・チリッチ (12), 3-6, 7-6 (7-4), 6-2, 6-0
(翻訳/弓削忠則)
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