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テニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)は大会13日目の30日、女子シングルス決勝が行なわれ、ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのS・ウィリアムズ(アメリカ)が、主催者推薦で出場のJ・エナン(ベルギー)を6-4, 3-6, 6-2のフルセットで下し、大会2連覇、通算5度目となる優勝を飾るとともに、優勝賞金210万豪ドルを手に入れた。
2008年5月に一度ツアーから去り今季から復帰を果たしたエナンであったが、昨年のUSオープンで同胞であるK・クレイステルス(ベルギー)のような復活優勝とはいかなかった。クレイステルスは結婚と出産のためにツアーから離れたが、昨年の夏に2年ぶりに復帰を果たすと、復帰3大会目となったUSオープンを制する離れ業をやってのけていた。
第3セット第4ゲームから4ゲームを連取して優勝を決めたセリーナ。マッチポイントでバックハンドのウィナーを決めた瞬間、セリーナはラケットを大きく放り投げ、その場で背中からコートに倒れこみ、全身で勝利の喜びを表現した。
エナンについてセリーナは「彼女が戻ってきて良かったわ。エキサイティングです。このまま彼女が活躍を続ければ、きっとナンバー1になれるでしょう。特に私達のランキングシステムであれば。」と同世代の元女王の復帰を歓迎している。
準優勝に終わったが、エナンの復活劇は実に衝撃的なものになっている。復帰初戦であったブリスベン大会でエナンは、決勝で同胞のクレイステルスに敗れたものの準優勝しており、復帰から2大会連続で決勝に進出している。
また、今大会においても決勝までの6試合で4人のシード選手を破る堂々の勝ち上がりとなっている。特に2回戦では、第5シードのE・デメンティエワ(ロシア)から勝利をあげている。
表彰式のスピーチでエナンは「とても感動的な2週間でした。もう2度と自分にこんなことが起こるとは思っていませんでした。セリーナを祝福したいと思います。彼女は本当のチャンピオンです。」と胸に手を当てながら語ったエナンは、観客への感謝とともに大会を振り返った。
世界ランク1位のままツアーを引退していたエナンは、2004年の今大会チャンピオン。また2006年にも決勝に進出していたが、A・モレスモ(フランス)との試合途中で胃の不調のために決勝を棄権敗退していた。
この日の勝利で、キャリア通算12度目となるグランドスラム制覇を成し遂げたセリーナは、母国の大先輩であるB・ジーン・キング(アメリカ)とタイトル数で肩を並べることとなった。キング夫人はこの日、M・コート(オーストラリア)が1970年に達成した年間グランドスラムの40周年を祝う式典に出席しており、スタジアムでこの決勝の模様を観戦していた。
「ビリー、私達並んだわ。目標を達成しました。」と語ったセリーナの次なる目標は、C・エバート(アメリカ)とM・ナブラチロワ(アメリカ)が持つブランドスラム18勝の大記録となった。
そのことについてセリーナは「正直に言うと、私は出来ることをしているだけよ。メルボルンでのプレーを楽しんでいるだけです。マルチナに追いつけるとは考えていません。彼女は偉大なチャンピオンですから。」と謙虚に語った。
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