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男子テニスツアーのロジャーズ・マスターズ(カナダ/モントリオール、賞金総額300万ドル、ハード)は14日にシングルス準々決勝を行い、第1シードのR・フェデラー(スイス)と第2シードのR・ナダル(スペイン)が共に敗れる波乱が起きた。
トップ2を撃破したのは、第7シードのJW・ツォンガ(フランス)と第6シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)。ツォンガはフェデラーを7-6 (7-5), 1-6, 7-6 (7-3)で、デル=ポトロはナダルを7-6 (7-5), 6-1で下して準決勝へ駒を進めた。
第1セットを奪われたフェデラーは第2セットから集中を高めると、そのセットは6-1であっさり勝ち取り試合をファイナルセットへと持ち込んだ。勝敗を決める第3セットでは5-1と大きくリードし、あっさり逆転勝利するかと思われた。しかし、そこからツォンガが再び目を覚ました。
ツォンガは「本当に気分が優れなかったんだ。1-5とリードされて、ロジャーは好調なプレーを続けていたし、全く解決策が見つからなかった。だからただ“1本でも多くボールを返そう”とだけ自分に言い聞かせたんだ。それが良かったのか、試合をひっくり返すことに成功したのさ」と第3セットの胸中を語った。
らしからぬ敗戦を喫したフェデラーは「もちろんがっかりしているよ。でも、ジョーが実際起こした事実なんだ。1時間くらいリターンが良くなくて、数本しか返してこなかったんだ。それなのに突然、目を覚ましたかのようだった。こんな展開は普段させないけど、実際に起こってしまった。全く残念でならない」と、勝利目前からの敗退に落胆の色を隠せなかった。
「シンシナティ(来週)とUSオープンの前に数試合することができたことは良かった。でも、今のゴールは単に試合をこなして記者会見をすることじゃないんだ。このアメリカ・シリーズでは良い結果を残して、大会で優勝することなんだ」とフェデラーは、来週からUSオープンへ向けて、再び気を引き締め直していた。
ツォンガは第8シードのN・ダビデンコ(ロシア)を6-2, 6-4のストレートで下した第3シードのA・マレー(英国)と対戦する。ダビデンコは今大会前、ドイツ・オープン・ハンブルグとクロアチア・オープンで2大会連続優勝を飾っており、12試合連続勝利を上げていたが、この日の敗戦により連勝にピリオドが打たれた。
全仏オープンでまさかの4回戦敗退を喫したナダルは、痛めていた両膝の治療に専念するためにその後の試合を全てキャンセルしていた。復帰戦となった今大会では、万全とは言えないとしながらも、その怪我を感じさせない勝ち上がりを見せてベスト8入りを果たしていた。
昨年の今大会覇者であるナダルだったが、接戦で第1セットを落とすと、続く第2セットではいきなり2度のサービス・ダウンを喫し0-3とデル=ポトロにリードを許してしまうと、先週行われたレッグ・メーソン・テニス・クラシックで優勝を飾るなど好調のデル=ポトロから逆転勝利を上げるのは不可能だった。
今大会のタイトル防衛を果たせなかったナダルは「2ヶ月以上もツアーから離れていて、彼(デル=ポトロ)を下すほどのレベルでプレーするのは厳しかった。より一層の集中力が必要だった。膝の具合は良好さ」と試合を振り返り、心配された膝の状態も問題ないことを語った。
加えて「ここまでのプレーには満足しているよ。彼は本当に素晴らしいプレーをしていたし、第1セットはそんな彼と対等に戦えたんだからね。」と復帰戦としては本人の納得の行くプレーができた様子だった。8月31日からのUSオープンでは万全な状態で臨めるかの問いには「そのうち分かるさ」と明言は避けていた。
デル=ポトロは、決勝戦への切符を懸けて第5シードのA・ロディック(アメリカ)と顔を合わせる。ロディックは第4シードのN・ジョコビッチ(セルビア)を6-4, 7-6 (7-4)のストレートで下し、今季の対戦成績を3戦全勝とした。デル=ポトロとロディックは先週のレッグ・メーソン・テニス・クラシックの決勝でも顔を合わせており、その時はデル=ポトロが優勝、ロディックはそのリベンジに燃える。
今大会の優勝賞金は44万3500ドル。
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