（アメリカ、ニューヨーク州フラッシング）
ＵＳオープン初日のナイターマッチ（ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター）に英雄Ａ・アガシ（アメリカ）が登場し、Ａ・パベル（ルーマニア）を6-7 (4-7),7-6(10-8),7-6(8-6), 6-2の逆転で下し２回戦進出を決めた。今大会を最後に引退を表明しているアガシの勇姿を見ようと、この日は２万３７３６人の観客がスタジアムを訪れ熱い声援を送っていた。またマッチポイントでは、観客総立ちでアガシに拍手を送っていた。
試合は３時間半に及ぶ大接戦となった。両者１セットずつ取った後の第３セット、アガシは０－４と劣勢にたつが、そこから怒涛の反撃でタイブレークに持ち込みセットを奪取すると、最後は伸びのあるストロークで粘るパベルを突き放し勝利をものにした。「（パベル）はとても才能のある選手。今日はとても厳しい試合だった。第３セットが勝敗をわける重要な転換点だったね。こんなにも長い時間（３時間半）集中し勝利できたことはとても大きな自信になるよ。大会２週間フルにプレーするつもりさ。（優勝まで）あと６試合だね。」
「彼（アガシ）はとても良いプレーをした。僕も何本か凡ミスを犯したとは思うけれど、それよりもアガシのプレーそのものが素晴らしかった。どんな場面でも、ラインギリギリにウィナーを決めてきた。まったく彼の身体能力の高さにはびっくりさせられるよ。」と、試合後アガシを称えるパベルだったが、試合途中で激しい腹痛に襲われ、ゲーム後半は満足にプレーできない状態だった。「突然腹痛に襲われて試合中２度もトイレに行ったんだけれど酷い下痢だった。それからはゲームの序盤のようなプレーを続けることは出来なかった。」
アガシの２回戦の相手は、全豪オープン準優勝の人気者Ｍ・バグダティス（キプロス）。
（2006年8月29日16時35分）
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