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テニスの男女ツアー大会、ナスダック100オープン(米フロリダ州)で、ビデオ判定がツアー史上初めて実施された。ライン際のイン、アウトの微妙な判定に、選手がビデオ再生を要求できる権利を得た。テニスの歴史で大きな変革だ。
ビデオ判定システムは「ホークアイ(タカの目)」と呼ばれ、コートの周囲に置かれた多数のカメラがボールのバウンドする軌道を捕らえ、コンピューター画像で再生する。10秒もかからずに、場内の大画面やテレビ中継にも映される。1セットに選手は2回まで要求でき、判定が覆らなかった場合は、その後の権利を1回減らされる。
3月22日からの同選手権で、この権利を行使した第1号選手となった女子のジェミー・ジャクソン(米国)は「プレッシャーから解放される。審判員の判定が間違っていると思ったら、それについて悩まなくていい」と好意的だ。
男子のトップ選手、アンディ・ロディック(米国)も「権利を使うかどうかはすべて自分次第。マイナス的なことはない」と話す。ロディックと対戦したジーマン・グロイル(ドイツ)は「ファンのためにも素晴らしい」と言った。観客はラインのぎりぎりをつく、高度な技術を楽しむかのようだった。
男子の世界ランク1位、ロジャー・フェデラー(スイス)の試合では一時、機械が故障。反対派のフェデラーは「プレー中、気になる。選手としては受け入れられないこと」と不満を表した。
大画面が必要なため、センターコートなど一部のコートでしか実施できないなど、課題も残る。4大大会では今夏の全米オープンで導入される。(共同)
(了)
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