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全豪オープン復帰戦を白星で飾ったヒンギス |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
大会2日目の最大の目玉、ロッド・レーバー・アリーナでのナイトセッションで行われた全豪オープンでのM・ヒンギス(スイス)の復帰戦は、ヒンギスにとって最高の形で終わった。第30シードのV・ズヴォナレーワ(ロシア)と対戦したヒンギスは、6-1, 6-2で圧勝し、優勝3回、準優勝3回と最も好成績を残している大会にただいまを告げた。
今季ツアー復帰を果たしたヒンギスは、ワイルドカードでの出場とあって、初戦でシード選手対戦しなければならないことが心配されていたが、終わってみればそんな心配などなんのその、第1セットから3-0とリードし、そのまま主導権を手放すことなく、65分のスピードゲームで勝利をものにした。試合後のインタビューでは、「帰ってこられて本当に嬉しい。このスタジアムは大好きなの。試合では、冷静にゲームと戦術について集中していたわ。もしかしたら、17歳の頃より貪欲に勝ちたいと思っているかもしれない。」とコメントしている。
その他の主な女子の試合では、第2シードのK・クレイステルス(ベルギー)は、6-3, 6-0でチョ・ユン=ジュング(韓国)を下し初戦を突破したものの、依然として大会前に痛めた臀部の怪我に悩まされていると言う。今日の試合にも、痛み止めの薬を服用しての出場だった。「試合開始前はもっと楽に、いつものようなプレーができると思っていたけど、終盤で痛みが酷くなってきた。でも、何とか勝利にこぎつけることが出来た。それが一番重要なことね。」と語るクレイステルス。ストロークの威力に衰えは無いが、一番の武器でもあるフットワークに不安が残ると語っており、今後の試合でも怪我の影響が心配される。「勝ててよかった。次の試合は更にタフになるでしょうけど、うまくいくことを祈っているわ。」
また、その他注目の試合では、第16シードのN・バイディソバ(チェコ共和国)がA・ヤキモバ(ベラルーシ)を6-1, 6-3で、第32シードのS・ミルザ(インド)がA・アザレンカを7-6(6), 6-2で、M・クライチェック(オランダ)がK・ブランディ(プエルトリコ)を6-4, 7-6(1)でそれぞれ下して2回戦に駒を進めている。
男子の試合では、シード勢が揃って苦戦を強いられた。昨年準優勝の地元のスター選手、第3シードのL・ヒューイット(オーストラリア)がR・ヴィク(チェコ共和国)に危うく敗れそうになり、試合時間3時間45分の熱闘の末に6-4, 2-6, 5-7, 7-6 (7-4), 6-3で辛くも勝利を収め、1回戦を突破した。第4セットでは、ヴィクにサービング・フォー・ザ・マッチのチャンスが訪れるが、ヒューイットがラブゲームでブレイクしピンチを切り抜けると、何度も「カモン!」と叫んで気合を入れつつ、大接戦をものにした。ヒューイットは2回戦で、A・マレー(イングランド)を6-1, 6-3, 6-3で下したJ・I・チェラ(アルゼンチン)と対戦する。
その他男子シード勢の試合では、第5シードのN・ダビデンコ(ロシア)がI・カルロビッチ(クロアチア)に7-5, 4-6, 3-6, 7-5, 6-3で、第21シードのN・キーファー(ドイツ)がP・スリチャパン(タイ)に6-7(5), 4-6, 7-6(5), 6-1, 6-2で、それぞれフルセットの接戦を戦い抜いて2回戦に駒を進めている。
(2006年1月17日)