- 国内最大の総合テニス専門サイト テニス365 - 錦織圭、フェデラー、ナダル、ジョコビッチなどテニスニュース満載。全豪オープン、ウィンブルドン、全仏オープン、全米オープンなどテニス大会特集も!

- 国内最大の総合テニス専門サイト -

HOMEレッスンTOP技術特集TOPフットワーク編
フットワーク編

Vol.2 フットワークの新発想・新常識 下巻

誘うポジショニングも覚えよう

打ってほしい場所に打たせるのが目的

ラリーの展開を有利に導くためには、「誘うポジショニング」というのも有効になる。通常の中間ポジションをわざと外して構え、相手を誘う(空いたスペースに打たせる)ことが狙いだ。代表的なのが、下図のようにクロスのラリーからストレートに誘って、クロスに切り返すというケースだが、その他にもさまざまなパターンが考えられる。以下では、その例を挙げてみよう。
  • フォアの逆クロスでしつこく攻めながらストレート(フォアサイド)を空けておく
  • 追いこまれたときに、オープンコートに走ると見せて、その場に止まる(イラスト下)
  • リターンで自分の得意の側を空けておく
  • ネットに出る素振りを見せて浅いリターンを打たせ、次でネットに出る(サーブ&ボレーと見せかけてやるのがもっとも有効で、前に出たらとりあえず足元に打ってくるという相手にはとくに効果がある)
  • ダブルスのポーチでのフェイントの動き(シングルスのボレーではフェイントするのはリスクが大きい)
など、さまざまなパターンがあるので、自分でもいろいろと工夫してみてほしい。

前ページのようなケースでの応用例として、オープンコートに思いきりダッシュすると見せかけて(それはフェイントで)その場に止まっておくという方法もある。そこで相手が逆をついたつもりで狭いサイドに打ってくれればこっちのもの。余裕を持って逆襲することができるわけだ。ダブルスのポーチなどでも、こうしたフェイントは有効だが、シングルスのネットプレーでは誘うというのはややむずかしく、予測で動くのが主体になる。

クロスの打ち合いで自分が少し優位だという場合、わざとストレートを空けておくというのも有効だ。そこで、相手がその空きを狙って打ってきたら(それほど厳しいボールは打てないという前提で)、待ってましたとばかりにクロスに切り返せば、かなり相手を追いこむことができる。また、その応用で、フォアの逆クロスを連続して打ちながら、ストレート(フォアサイド)を空けておくというやり方もある。

ネットプレイではスプリット前で勝負

ネットでのポジショニングは、スプリット前の動きで決まる

ネットプレイでは、相手にボールを打たれた後では、自由に動く時間はない。つまり、ポジショニングということを考えた場合、スプリットステップの前の動きが大切になる。もちろん、良いポジショニングができれば、動きが良いという印象を相手に与え、プレッシャーをかけることもできるわけだ。

これは、意外に見落とされがちな部分で、アマチュアの場合、ボレーを打った後もその場にボーっと立っている人が多い(イラスト下)。ネットプレイではエースを取りにいかなくては意味がなく、そのためには、積極的なポジショニングが大切になるので、そうした意識をもっともっと高めていってほしい。

アマチュアでは、ボレーを打った後で(動く時間があるにもかかわらず)その場にボーっと立っている人が多い。ポジションの左右のズレに関しては、誰でも自然に修正するが、前後に能動的に動くということが、忘れられている場合が多いのだ。単にリカバリーという意味にとどまらず、仕掛ける動きを意識して、ときには教科書から外れる大胆な動きをあえて行なうことも大切なのだ。

覚えておきたい実戦セオリー

というわけで、最後に実戦で使える例をいくつか紹介するが、それ以外にも、ぜひ自分でもオリジナル・パターンを考えてみよう。
  • ロブがないと思ったら(予測や相手のクセで判断)前に出る
  • 相手にチャンスボールを与えてしまったら前に出る(やばいと思って下がったら、余計に抜かれやすくなる)
  • 良いボレーができたら、あまり前に出ないでロブをケアする(甘い返球ならば、打たれた後でも前に出られる)
  • ダブルスでは約束事や役割分担を決めておく(例:サーバーがファーストボレーの後で思いきり前に詰め、前衛がロブをケア)

ネットプレイでのポジショニングに関しては、ボールを打ってからスプリットステップするまでの動きが決め手になる(スプリット後でポジションを修正することはできない)。そのため、相手の次のボールを予想し、それに基づいて積極的なポジショニングを行なう(たとえばロブがないと思ったら思いきり前に詰める)ことが、成功するネットプレーのための大きなポイントになる。

M.ノーマンのボレー間の動き(倍速デジタル撮影)
サーブ&ボレーでのファーストボレー(①~③)からセカンドボレー(⑬~⑭)までの動きを見た場面。 ③~⑥で前に大きくジャンプし、⑥~⑨で前に動きながら(左右方向の)センターに戻り、さらに⑨~⑫のスプリットステップでも大きく前に跳んで、かなりネットに近づいている。プロの場合はスマッシュに自信があるため、前への動きがとくに大胆だ。
<< 前ページ

「ボレーの踏みこみは1歩ではない」 >>

(テニスジャーナル 2004年1月号)
© SKI Journal Publisher Inc.

オムニバス編一覧

オススメ記事
ウインザーラケットショップ

>>動画をもっと見る<<




テニスの総合ポータルサイトテニス365
テニスのことならテニス365へ。テニスの総合ポータルサイトテニス365はテニス用品の通販やテニスニュースからテニスコート、テニススクールなどのテニス施設を探す方まで、便利なテニスの総合ポータルサイト、テニス情報の検索サイトです。プレイスタイルやテニス歴など、テニス用品を様々な角度から探すこともできます。テニスの総合ポータルサイトをお探しなら、テニスニュースやテニス施設の情報が豊富なテニスの総合ポータルサイトのテニス365をお使いください。テニスの総合ポータルサイトのテニス365であなたのテニスをもっと楽しく!