男子テニスのフェイズ・サロフィム&Co.米男子クレーコート選手権(アメリカ/ヒューストン、クレー、ATP250)は日本時間6日(現地5日)、シングルス準決勝が行われ、予選勝者で世界ランク507位の
J・ブルックスビー(アメリカ)が第1シードの
T・ポール(アメリカ)を7-6 (7-5), 3-6, 7-6 (8-6)の激闘の末にフルセットで破り決勝進出を果たすとともに、 1990年にATPツアーが創設されて以降、世界ランク500位外からツアー大会決勝進出を果たした史上6人目の選手となった。
>>ティアフォーら 米男子クレーコート選手権組合せ<<>>ズベレフ、ジョコビッチら モンテカルロ・マスターズ組合せ<<24歳で元世界ランク33位のブルックスビーは2023年10月、12ヵ月間で3回のドーピング検査を欠席したとして2025年1月4日までの出場停止処分を受けたが、その後処分の軽減が認められ、出場停止期間は2024年3月3日に終了していた。
しかし、2023年に両手首の手術を受けていたブルックスビーはすぐに復帰することができず、今年1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)で約2年ぶりに公式戦復帰を果たした。
そのブルックスビーは今大会の予選にワイルドカード(主催者推薦枠)で出場。予選2試合を勝ち抜き本戦入りを果たすと、1回戦で世界ランク124位の
ダニエル太郎、2回戦で第3シードの
A・タビロ(チリ)、準々決勝では同79位の
A・コバチェビッチ(アメリカ)を2-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、初のベスト4進出を果たした。
一方、27歳で世界ランク13位のポールは準々決勝で予選勝者で同200位のC・スミス(アメリカ)を6-1, 7-6 (7-1)のストレートで破り、5度目の出場にして初の準決勝へ駒を進めた。
両者はこれまでに3度対戦しており、ポールが3戦全勝していた。
準決勝の第1セット、両者1度ずつブレークを奪い合い、突入したタイブレークをブルックスビーが制して先行する。
しかし第2セットでブルックスビーはウィナー3本に対し、10本のアンフォーストエラーを犯す。第6ゲームでブレークを許したブルックスビーは、直後のリターンゲームでブレークバックのチャンスを握るもこれを活かせず。1ブレークの差を埋められずにこのセットを取り返される。
そして迎えたファイナルセットでは、両者ともにサービス時のポイント獲得率が50パーセント前後と苦戦し、3度ずつブレークを許して再びタイブレークに突入。ブルックスビーは5-6とマッチポイントを握られた場面で、ライン際ギリギリの深いセカンドサービスを放ち、ポールのリターンミスを引き出すことに成功。そして今度はブルックスビーがマッチポイントを迎えると、最後はバックハンドのリターンエースを決め2時間42分に及ぶ激戦を制した。
また、世界ランク507位のブルックスビーは1990年にATPツアーが創設されて以降、世界ランク500位外からツアー大会決勝進出を果たした史上6人目の選手となった。
男子プロテニス協会のATP公式サイトにはブルックスビーのコメントが掲載されている。
「決勝がどうなるかに関わらず、今週は僕にとって大きなプラスだと思う。すごく誇りに思っている。去年から今年にかけて取り組んできたことや、良い週でも悪い週でもどう対処してきたかに満足している。明日が楽しみだ」
ブルックスビーは決勝で第2シードの
F・ティアフォー(アメリカ)と対戦する。ティアフォーは準決勝で第4シードの
B・ナカシマ(アメリカ)をストレートで下しての勝ち上がり。
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