女子テニスのハンガリアン選手権(ハンガリー/ブダペスト、クレー、WTA250)は18日、シングルス1回戦が行われ、第2シードの
ザン・シュアイ(中国)はワイルドカード(主催者推薦)で出場した世界ランク548位のA・トート(ハンガリー)と対戦。この第1セット途中、シュアイのボールがアウトの判定を受け物議を醸したが、相手選手のトートは残ったボールの跡を消す行為に及んだ。試合後、同583位の
穂積絵莉はSNSでそのことに言及し「衝撃で言葉が出ない」と明かした。
>>【動画】対戦相手がボールの跡を消す行為、シュアイは主審に猛抗議<<>>【動画】ザンが放ったショットはインかアウトか?<<>>【動画】ザンが途中棄権を申請した場面<<世界ランク45位のザンとトートはこの試合、互いに2度ずつブレークを奪い合いながら第1セット終盤へ突入。ゲームカウント5-5となった第11ゲームで事件は起きた。ザンは渾身のショットを放つがこれはアウトの判定に。すぐさまにインであるか判断を仰ぐもコートに降りマークを確認した主審のアウト判定は覆らず。さらにトートが素早くマークを確認しに向かい、足でクレーコートに付いたボールマークを消す仕草をした。
スーパーバイザーを仲介しボールマークの確認を求めていたザン陣営だったが、この行動に言葉を大きくし主審に抗議。しかし、主張は認められずアウト判定となり、最終的にザンは決定的なゲームを落として5-6と相手のサービング・フォー・ザ・セットを迎えることとなってしまった。
ベンチに戻り呼吸を整えていたザンだったが、抗議中から観客からブーイングが発生していた。トートがワイルドカードで出場した20歳の若手選手だったことも影響していると思われるが、この状況を受けてザンがパニック発作を起こしメディカルが到着。事態は一変し会場中が静かに見守る状況となったが、本人が試合続行不可能と判断し、トートと主審に握手を求め、棄権を申請した。
最後にザンは観客を指差しながら言葉を口にしコートを後に。実際、ショットの動画を見ると、オンライン上にボールがのっているように見えるが、1度下された判定は覆らず、ザンの棄権も変わることはない。
試合後にSNSを更新した穂積は、トートが足でクレーコートに付いたボールマークを消す仕草をしたことについて「ちょっとこれは……あまりに衝撃で言葉が出ない。テニスが上手いとか下手とか関係なく、どんな時でも相手をリスペクトして、人として、テニス選手として、良い行動をすることが大切だと思う」と投稿。
さらにパニック発作を起こし途中棄権したシュアイが相手選手と審判と握手したことについて「こんな状況でも審判と相手と握手をする、そんなShuaiをわたしは尊敬しています」とつづった。
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