テニスの２０２３年シーズン開幕戦となる新しい国別対抗戦ユナイテッド・カップ（オーストラリア/ブリスベン、パース、シドニー）が２９日に開始。試合はすでに始まっており、男女を通じて今季初勝利をあげたのは男子世界ランク９位のＴ・フリッツ（アメリカ）となった。

２０２２年まで開催されていた男子国別対抗戦のATPカップに代わって新設された同大会には男女のトップ選手が集結。オーストラリアの３都市で１１日間にわたって行われる１８カ国のイベントとなっている。賞金総額は１,５００万ドル（約２２億円）で、ATP、WTAのランキングポイント（最大５００ポイント）も獲得することができる。

２９日から１月３日の６日間は１８カ国が３チームずつ６グループに分かれてのラウンドロビン（総当たり戦）が開催。各対戦は２日に分けて行われ、１日目に男子シングルスと女子シングルスが、２日目には男子シングルスと女子シングルス、そして混合ダブルスが行われる。各グループで１位となった国が対戦し、勝利した３カ国と、敗れた３カ国のうちグループステージで最も成績の良かった１カ国が準決勝に進出する。

大会１日目の２９日、シドニーでのアメリカvs.チェコの対戦から大会はスタート。１試合目は男子シングルスが組まれ、アメリカ代表はフリッツ、チェコ代表は世界ランク８１位のＪ・レヘチカ（チェコ）が激突し6-3, 6-4で勝利した。昨シーズン、世界ランクで自己最高のトップ１０入りを果たしているフリッツはこの日、５本のサービスエースを決めるなどファーストサービスが入ったときに７８パーセントの確率でポイントを獲得。レヘチカにブレークを１度の許すことなく１時間１６分で快勝した。

男子プロテニス協会のATP公式サイトには今季初勝利をあげたフリッツのコメントが掲載されている。

「チームイベントやシーズンの初戦は常に緊張するものなんだよ。うまくいけば、みんなをリラックスさせることができるかもしれないしね。負けている状態で次の選手にプレーさせてしまうのはタフなこと。チームにとって本当に良いことだよ」

１勝目をあげたアメリカ代表は２試合目の女子シングルスに世界ランク１１位のＭ・キーズ（アメリカ）が登場。一方のチェコ代表からは同２４位のＭ・ブズコバ（チェコ）が出場する。

ユナイテッド・カップではグループＡとＦはパース、グループＢとＥはブリスベン、グループＣとＤはシドニーが会場となっており、準決勝以降はシドニーで開催される。

初日の日程と組み合わせは以下の通り。

【シドニー】
・グループＣ：アメリカ vs. チェコ
フリッツ vs. レヘチカ
キーズ vs. ブズコバ

・グループＤ：オーストラリア vs. イギリス
Ａ・デ ミノー（オーストラリア） vs. Ｃ・ノリー（イギリス）
Ｚ・ヒヴス（オーストラリア） vs. Ｋ・スワン（英国）

【パース】
・グループＡ：ギリシャ vs. ブルガリア
Ｄ・パパミヘル（ギリシャ）vs. Ｉ・シニコバ（ブルガリア）
Ｓ・チチパス（ギリシャ） vs. Ｇ・ディミトロフ（ブルガリア）

・グループＦ：フランス vs. アルゼンチン
Ａ・コルネ（フランス） vs. Ｍ・カール（アルゼンチン）
Ａ・リンデルクネシュ（フランス） vs. Ｆ・セルンドロ（アルゼンチン）

【ブリスベン】
・グループＥ：イタリア vs. ブラジル
Ｍ・トレヴィサン（イタリア） vs. Ｂ・ハダッド=マイア（ブラジル）
Ｌ・ムセッティ（イタリア） vs. Ｆ・メリジェニ・アウヴェス（ブラジル）

・グループＢ：スイスvs. カザフスタン
Ｂ・ベンチッチ（スイス） vs. Ｙ・プチンセワ（カザフスタン）
Ｍ・ヒュースラー（スイス） vs. Ｔ・スカトフ（カザフスタン）

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