国内最大

総合テニス専門サイト「テニス365」

tennis365.net

HOMEニュースTOP今日のニュース(一覧)今日のニュース(詳細)

「ストリングの未来予想図」

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは
テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。

ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。

テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。


「ストリングの未来予想図」

ストリングはいずれ、ナチュラルとポリエステルだけになってしまうのではないでしょうか。

ナイロンを張っているトッププロはもしかしたら、0人になるかもしれません。

ATP、WTAトップ100のポリエステル使用率は100%(2017年USオープン時)で、ハイブリッドを含みますので、ナチュラル以外のハイブリッドをしている選手がもしかしたらいるかもしれませんが、単体でナイロンを張っている選手はトッププロでは0人です。(100位までの男女で)

ナイロンストリングの特性は、柔らかい、食い付きが良い、弾力がある、ポリエステルよりテンション維持が良いなどです。

ナチュラルガットの特性は、凄く柔らかい、非常に食い付きが良い、非常に弾力がある、すべてのストリングの中で最もテンション維持が良いなどです。
ナイロンストリングを凌駕している側面があります。

ポリエステルストリングの特性は、耐久性がある、スピンのかかりが良い、表面の摩擦が少ないのでスナップバック効果がある、スイングスピードのある方は反発力が上がるなどです。

ナチュラルは価格が高く、雨に弱い特性から贅沢なストリングと見られており、「自分のテニスにはもったいない」「まだ早い」「ナイロンで十分」といった声も中には聞きます。



でも一度ナチュラルを使った方はもうナイロンに戻れないと言う方が多数です。

もし今後ナチュラルの原価が下がるようなことがあれば、ナイロンの存在意義は無くなってしまうのではないでしょうか。



ナチュラルガットにおける話題で「雨の時はどうするの?」という疑問にお答えします。


ナチュラルガットは、牛の腸でできているので、水分を含みやすく、吸った後はよりが戻りささくれが出てきてしまいます。

ナイロンは水分を吸収しやすく、雨に濡れてしまうとテンションが大幅に落ち、反発力が失われます。

ナチュラルのように見た目の変化が起きないので、見過ごしてしまいがちですが、ナチュラルもナイロンも雨に弱いことではあまり大差は無いのです。

その点ポリエステルは水分吸収率が低いので、雨用としてポリエステル単体で張ったものを1本用意しておくと良いかもしれません。

ポリエステルストリングが発売された20数年前は、ヨーロッパの選手がスピンを多用し始めた頃で、ウエスタングリップでソフトテニスのようなグリグリのトップスピンを打っていました。

バックハンドも厚いグリップで、トップスピンを打つ選手が急激に増えた頃です。

私は、ウッドラケットでフラット打ちでテニスを覚えてしまったので、今でもウエスタングリップで握ることはできません。

ソフトテニス経験のある方を羨ましく思うときがよくあります。

シングルバックハンドも、ウエスタングリップで打つ選手も結構いて(クエルテン氏、エナン氏、ガスケ氏etc)

グリップチェンジをしないワングリップでプレーしている選手もいます。

ソフトテニス経験者はフォアもバックも握りを変えずに、軌道や当たる角度の調整の練習をすれば、遠回りせずに上達するのではないでしょうか。



ポリエステルの欠点である、テンション維持の低さに関して考えてみましょう。

本当のところはわかりませんが、私の経験の中でテンションの落ち具合は、ナイロンとポリエステルでほとんど変わらないと感じています。

私は、張り上げた時と、張り替える前に必ず面圧を計測しています。

1、2ヶ月使用して張り替える時の面圧はナイロンもポリエステルも5~10くらい落ちています。

ポリエステルのテンション維持が悪いという風評は、ポリエステルとナイロンの特徴の違いから出てきているのではないかと思っています。

ポリエステルは、表面がツルツルで、ストリング自体がピンとしています。

ナイロンは、表面がざらっとしていて、ストリング自体はグニャっとしています。

茹でる前のパスタと茹でた後のパスタを思い浮かべてください。

ポリエステルは、ボールが当たると当たった部分の4、5本のストリングが横にずれてすぐに元通り戻ります。

ボールが当たった部分だけ、凹んでいるような感覚で、弾き出しも強く感じます。

打ち続けていると、ストリング表面にキズや汚れで、縦糸の動きが摩擦によってズレづらくなったり、ズレても戻りが遅くなったりしてきます。

そうなると、ポリエステルの特徴のスナップバックが急激に劣化し、性能ダウンを感じ取ってしまい、テンション維持が悪いと思ってしまいます。

一方、ナイロンは、ストリング面全体がくの字型に凹みます。

当たったボールの箇所を中心に弓矢の弓のように凹み、復元する力でボールを弾き出します。

テンションが落ちてきたとしても、凹み方が少し深くなるだけで急激に劣化したようには感じません。

逆に、楽に飛ぶように感じて張りたてより少し時間が経った方がよく感じる場合もあります。

ポリエステルとナイロンの特性の違いから、テンション維持の察知に差が出てしまうのです。

ポリエステルは時間の経過通りに正確にテンションロスを感じ取り、ナイロンは緩んできていても使えてしまうので、テンションロスに関してルーズになっているのです。



個人的に考えるポリエステルの今後の課題は、スナップバックの機能低下を防ぐことと、スナップバックを使わない柔らかいタッチショットをどう克服するかと考えました。

スナップバックの維持に関しては、ストリング表面にシリコンをコーティングしたもの(ブラスト、ポリツアーファイヤなど)が出てきています。

スナップバックは強い当たりに対して起こる現象ですので、ボレーやドロップショットなどの低速でスイングする場合はナチュラルやナイロンの凹み方が有効です。

テクニファイバーのHDMXは、一本のストリングの中で、ポリエステルとナイロンのハイブリッド化を実現、プリンスハイパーレスポンスはポリエステルの中身をくり抜いて衝撃吸収ジェルをインサートしました。

柔らかいタッチの実現化はすでに始まっています。

私たちアマチュアは、世界のトッププロにあこがれ、少しでも近づけるように、ラケット、シューズ、ウエアを真似し、フォームやフットワークを参考にしています。

この流れから、ストリングも真似するのは自然なことだと思います。

ポリエステルを一度も使ったことがない方、今年は是非チャレンジしてみてください。

いきなり縦横ポリエステルが不安な方は、ナイロンとポリエステルのハイブリッドが各メーカーから発売されてますので、縦ナイロン横ポリエステルで張ってみてください。

縦のナイロンが横のポリエステルの表面上をスライドする感覚がわかると思います。

これがスナップバックで、スピン性能が向上します。

ポリエステルの機能を理解した上で、次は縦横ポリエステルに変えていくのも良いと思います。



最後に実現化は不可能だと思いますが、ストリングを張った時に、スムース面とラフ面が違う性能のものがあったら面白いかと思いました。

卓球は、表と裏で違う種類のラバーを張り、回転のかかり方を変えて相手を惑わせます。

ストリングを縦に白黒ツートンにして、白はツルツル、黒はザラザラにすることができれば、フォア面とバック面で違う球種のボールになったり、サービス時に
相手に読まれないように面を変えて打ったりできるので、サービスキープがしやすくなるのではないでしょうか。

>>>その他GEEK通信の記事はこちら>

「全豪オープンテニス」
2020シーズン最初のグランドスラムとなる全豪オープン。2019年全豪を制覇し、日本人で初めて世界ランキング1位になった大坂なおみなど、今年の行方を占うトッププレーヤーたちの熱い戦いに世界中が注目する!

【放送予定】
1月20日(月)~2月2日(日)WOWOWにて連日生中継[大会第1・2日無料放送

■詳細・配信スケジュールはこちら>





■関連ニュース

・【スノワート】「ビタス115、ゲルレゾリューション8、ジャストグリップ、新ハイブリッドを実践で試す。」
・【アシックス】「ゲルレゾリューション8を買わない理由が見つからない。」
・【ダンロップ】「SXシリーズとレヴォCVシリーズを打ち比べしてみました。」

■おすすめコンテンツ

・錦織掲示板
・選手フォトギャラリー
・世界ランキング
・スコア速報
(2020年1月17日12時56分)

その他のニュース

4月1日

【告知】錦織圭vsクルーガー (8時54分)

ガスケ 崖っぷちから執念の逆転勝ち (8時15分)

元世界17位の37歳が今季引退へ (7時15分)

3月31日

初Vの19歳 大会前「歩けなかった」 (20時14分)

ジョコ称賛「負けた方が嬉しい…」 (19時21分)

錦織圭 クレーコートで練習 (17時06分)

大坂なおみ 16強で世界56位に浮上 (16時09分)

錦織圭 日本勢トップ維持 (14時55分)

準Vジョコ「君の方が上」 (13時28分)

「人生最大の日」19歳 ツアー初V (13時10分)

19歳メンシク、ジョコ破りV (12時17分)

ジョコ 19歳にストレート負けで準V (11時53分)

【1ポイント速報】ジョコビッチvsメンシク (9時38分)

加藤未唯ペア、マイアミOP準優勝 (9時16分)

柴原瑛菜ペア 逆転負けで準V (7時35分)

錦織圭 初戦は世界141位 (6時21分)

3月30日

岡村恭香と穂積絵莉が本戦王手 (22時21分)

チリッチ完全復活か 快勝でV (21時24分)

熊坂拓哉 チョンに敗れ2週連続準V  (20時17分)

柴原瑛菜/ジョイント組 決勝進出 (16時07分)

「もう決勝で負けたくなかった」 (12時07分)

18年ぶりチャレンジャー大会決勝進出 (11時08分)

トゥロターと中川直樹は予選敗退 (10時03分)

連続Vで史上6組目の偉業達成 (9時07分)

世界1位 圧巻の強さで初優勝 (7時57分)

【動画】19歳メンシクがジョコビッチ撃破でV、優勝の瞬間 (0時00分)

3月29日

ワウリンカ 40歳誕生日 白星逃す (20時07分)

チリッチ 元トップ10対決制し4強 (18時30分)

国枝慎吾 2連覇&2冠「キツすぎた」 (17時04分)

世界12位 ロシアから豪代表に変更 (15時43分)

【平均40歳以上】男女混合団体戦が開催 (13時49分)

【平日開催】男子シングルス大会 (13時40分)

19歳 決勝でジョコと18歳差対決へ (12時02分)

41歳 国枝慎吾 2連覇&単複2冠 (10時42分)

錦織圭 4年ぶりシードでツアー出場 (9時30分)

ジョコ 100度目V王手「全力尽くす」 (8時28分)

加藤未唯組が金星、決勝進出 (7時21分)

【動画】錦織圭 クレーコートで練習!軽快にストローク放つ (0時00分)

←ニューストップへ
←前のページに戻る


テニスの総合ポータルサイトテニス365
テニスのことならテニス365へ。テニスの総合ポータルサイトテニス365はテニス用品の通販やテニスニュースからテニスコート、テニススクールなどのテニス施設を探す方まで、便利なテニスの総合ポータルサイト、テニス情報の検索サイトです。プレイスタイルやテニス歴など、テニス用品を様々な角度から探すこともできます。テニスの総合ポータルサイトをお探しなら、テニスニュースやテニス施設の情報が豊富なテニスの総合ポータルサイトのテニス365をお使いください。テニスの総合ポータルサイトのテニス365であなたのテニスをもっと楽しく!