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女子テニスの世界ランク1位であるS・ウィリアムズ(アメリカ)が今季のUSオープン準決勝での審判に対する威嚇行為に対し、8万2500ドルの罰金が科されるほか、他のグランドスラム大会で同様のペナルティーを犯した場合、2年間のUSオープンへの出場停止処分が科されることが発表された。
グランドスラムの管理責任者であるビル・バブコック氏は「執行猶予」としながらも、もし2010年と2011年のグランドスラム大会において、セリーナが新たな問題を起こしたら、罰金額が最高17万5000ドルまでになるほか、USオープンへの出場権を剥奪されることとなる。
しかしバブコック氏は同時に「彼女が今後2年間何も問題を起こさなければ、この処分は撤回される。」とロンドンからの電話インタビューに答えている。
セリーナに今回科せられた8万2500ドルの罰金は、すでにグランドスラム史上最高額となっている。これまでの最高額は、1995年のウィンブルドンで選手と個人的に親しい審判が特定の選手に有利な判定をしていると抗議したJ・タランゴが、暴れながらコートを去った事件に科せられた4万3756ドルであった。この後、タランゴの抗議により罰金額は2万8256ドルまで減額されたが、翌年のウィンブルドンは出場停止となっている。
事の発端は今年のUSオープン、女子シングルス準決勝でフットフォルトをとられたセリーナが激昂し、その判定を下したラインパーソンに向かってラケットを振りかざしながら暴言を吐いた。その行為によってコードバイオレーションを取られたセリーナはポイントを失い、しかも、その時がマッチポイントであったためにK・クレイステルス(ベルギー)に敗れる結果となった。
この決定に対し、セリーナの広報担当は「この事件に決着がついたことに関し感謝しています。これで私達は前に進むことが出来ます。私は来シーズンに向けての準備を始めていますし、ファンやテニス界に対し、感謝し続けます。」と、彼女の声明を発表した。
USオープンでベスト4に進出したセリーナは、その賞金として35万ドルを獲得しているほか、今季通算で650万ドル以上の賞金を手にしている。これは女子のテニス選手が1シーズンに稼いだ額としては史上最高で、これまでのキャリア通算では2800万ドルを稼ぎ出している。
セリーナはすでにUSテニス協会から1万ドルの罰金を科せられていた。これは、現状のルールでは最高額の罰金となる。しかし、今回の出来事は全世界の注目を集めるグランドスラムで起きてしまったため、さらなる罰則が適切かどうかの判断を下すため、バブコック氏が責任者に任命されていた。
バブコック氏は今回の決定に関して「グランドスラム委員会での投票を行った際、USテニス協会もセリーナがUSオープン準決勝で犯した行為への追加の罰則に賛同した。」と語っている。
またバブコック氏の発表によると、セリーナが科せられるであろう罰金の最高額は17万5000ドルとした。この金額は、USオープン準々決勝進出と準決勝進出の賞金額の差となっており、セリーナはすでに1万ドルをUSテニス協会に科せられているため、16万5000ドルの半分が今回の罰金額になったとのこと。
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