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オーストラリアテニス協会は、5月8日から10日にかけてインド、チェンナイ行われる、男子テニスの国別対抗戦であるデビスカップのアジア・オセアニアゾーン3回戦に、保安上の懸念からチームを派遣しない意向を発表した。
オーストラリアはインドでの大会開催に対して、保安上の理由からデビスカップを統括するITFに試合会場の変更を求めていたが、この金曜日にその申し出が棄却され、当初の予定通りチェンナイで開催されることとなった。
オーストラリアからの開催地変更要請を受け、ITFは調査隊をインドへ派遣し安全性などの確認を行ったが、開催地変更はせず予定通りチェンナイでの開催決定となった。オーストラリアは、その決定を不服とする訴えを再び起こしていた。
デビスカップの大会規約によれば、ドローが決定した後に大会から棄権した場合は、翌年の出場資格を失うだけではなく罰金として10万ドルを課せられることになっている。
インドの総選挙は試合から3日後に終了する予定となっており、クリケットのリーグ戦は南アフリカに場所を移して行われる運びとなっている。これは総選挙が、インド国内の安全管理能力を超えるとの見方から。
ITFの決定を受けて豪テニス協会会長のG・ポーランド氏は「我々は対戦会場を、選挙が与える安全面への影響から試合会場を変更するように要請した。しかしITFは我々に何の選択肢を残してくれなかった。我々はチームを派遣できない。とても残念なことだ。そのようなリスクの高い場所に選手を派遣することは、受け入れられないことだ。デビスカップはとても大切だが、それよりも大切なことがある。」とコメントしている。
またオーストラリア代表チームの監督であるJ・フィッツジェラルド(オーストラリア)は「ただ無責任だ。選手の安全に対し、何らかの考慮はされるべきだ。ITFは選挙は何の影響も与えないし、クリケット大会の変更は関連性がなく、1月に行われたチェンナイのATP大会が安全を証明していると言うだろう。では選挙運動のせいで大勢の人の命が奪われている事実はどういうことだ?先週は列車が占拠されたが、それでも考えは変わらないのか?クリケットリーグは理由もなく移動したのか?」と憤りを露にした。
さらにフィッツジェラルドは、選手達もこの無念を共有しており、5月8日までにITFが決定を変えてくれることを願っていることを加えた。
これまでに通算28度のデビスカップ優勝を果たしているオーストラリアのトップ選手であるL・ヒューイット(オーストラリア)は、保安上の影響からインドへの遠征に参加しない可能性があることをマネージャーを通して表明している。
先月にパキスタンで起きた、スリランカのクリケットチームへのテロ攻撃など、インド周辺の安全への懸念は高まっており、元オーストラリア男子代表チームで活躍したT・ウッドブリッジ(オーストラリア)がITFの責任能力に対し厳しい非難をしていた。
また昨年11月にムンバイで起きたテロでは、166人が死亡、304人が負傷し、20のクリケット大会が開催を見送っていた。
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