（アメリカ、フロリダ州キービスケーン）
ナスダック１００オープン（男女共催、賞金総額６９０万ＵＳドル）は上位シード勢が早々と姿を消す波乱続きとなっているが、5日目の女子シングルス3回戦では先週世界ランキング１位の座に返り咲いた第１シードのＡ・モレスモ（フランス）が完璧な試合運びで同胞の第３０シードＭ・バルトリ（フランス）に6-4, 6-0のストレート勝ちを収めた。
これでモレスモのバルトリとの対戦成績は３勝０敗となった。両者は今月初旬のドーハの大会のベスト１６でも対戦しており、そのときもモレスモが6-0, 6-2で圧勝している。
４回戦では第１４シードのＡ・イバノビッチ（セルビア）と対戦する。イバノビッチは予選から勝ち上がったＡ・ボンダレンコ（ウクライナ）を6-3, 5-7, 6-3で振り切った。
第２シードでディフェンディング・チャンピオンのＫ・クレイステルス（ベルギー）や、第3シードのＪ・エナン（ベルギー）=アルデンヌが2回戦で姿を消し、Ｌ・ダベンポート（アメリカ）やＭ・ピアース（フランス）なども欠場しているため、モレスモの優勝の確率も一段と高まった。
「去年末から成し遂げてきたことが大きな自信に結びついている。調子が悪いことがあっても、以前のようにくよくよしないでいられる余裕が出てきた。」と、当のモレスモも精神的に一回り大きくなったことを実感している。
女子部門のその他の試合では、先週のインディアンウェルズの大会でも４回戦に進んでいた第２１シードの杉山 愛が、第１５シードのＥ・リホフツェーワ（ロシア）を3-6, 7-5, 6-0の逆転で下して、ベスト１６入りを決めた。杉山は次の試合で、第３２シードのＳ・アービッドソン（スウェーデン）と対戦する。
また、第１２シードで２００４年の全米オープン覇者Ｓ・クズネツォワ（ロシア）がＭ・ヒンギス（スイス）を3-6, 6-1, 7-6 (11-9)の僅差で倒した。５度のグランドスラム優勝を誇るヒンギスは３年間のブランクを経て今季から復活。今月行われたドーハの大会の準々決勝ではヒンギスがクズネツォワとの初顔合わせで7-6 (9-7), 6-2のストレート勝ちを収めていた。
クズネツォワの次の対戦相手は第７シードのＰ・シュニーダー（スイス）。シュニーダーは第２８シードのＫ・シュレボトニック（スロベニア）を7-6 (7-3), 6-3で下しての勝ち上がり。
第４シードＭ・シャラポワ（ロシア）は、予選勝ち上がりのＭ・カメリン（イタリア）を第２セットはてこずったものの6-2, 7-6 (7-2)のストレートで振り切り、四回戦へ進出。シャラポワはベスト８入りを賭けて、第２０シードで同胞のＭ・キリレンコ（ロシア）と対戦する。キリレンコはラッキールーザー入りのＶ・クツゾワ（ウクライナ）を6-1, 6-4で退けての勝ち上がり。
最近好調で、今大会でも第２シードのＫ・クレイステルスから大金星を挙げたベテランのＪ・クレイバス（アメリカ）は、第２７シードのＫ・クーカロバを6-1, 6-2で一蹴、次は鄭潔（中国）と対戦する。鄭潔は第１６シードのＡ・グローネフェルド（ドイツ）を6-4, 7-5で下した。
第１３シードのＤ・ハンチュコバ（スロバキア）は、予選勝ちあがりのＥ・ダニリドー（ギリシア）に6-3, 4-6, 6-2のフルセット負けを喫した。ダニリドーは次の試合で第５シードのＮ・ペトロワ（ロシア）と対戦する。ペトロワはワイルドカード（主催者推薦枠）で出場のＪ・ジャクソン（アメリカ）から、第1セットはてこずったものの、第２セット以降は完璧な試合運びで4-6, 6-0, 6-0の逆転勝ちを収めた。
この日の女子の試合結果は以下の通り。
Ａ・モレスモ (1) ○-× Ｍ・バルトリ (30), 6-4, 6-0
Ｍ・シャラポワ (4) ○-× Ｍ・カメリン, 6-2, 7-6 (7-2)
Ｎ・ペトロワ (5) ○-× Ｊ・ジャクソン, 4-6, 6-0, 6-0
Ｐ・シュニーダー (7) ○-× Ｋ・シュレボトニック (28), 7-6 (7-3), 6-3
Ａ・ミスキナ（ロシア） (10) ○-× Ｖ・アザレンカ（ベラルーシ）, 6-3, 7-5
Ｓ・クズネツォワ (12) ○-× Ｍ・ヒンギス (24), 3-6, 6-1, 7-6 (11-9)
Ｅ・ダニリドー ○-× Ｄ・ハンチュコバ (13), 6-3, 4-6, 6-2
Ａ・イバノビッチ (14) ○-× Ａ・ボンダレンコ, 6-3, 5-7, 6-3
杉山 愛 (21) ○-× Ｅ・リホフツェーワ (15), 3-6, 7-5, 6-0
鄭潔 ○-× Ａ・グローネフェルド (16), 6-4, 7-5
Ｍ・キリレンコ (20) ○-× Ｖ・クツゾワ, 6-1, 6-4
Ｊ・クレイバス ○-× Ｋ・クーカロバ (27), 6-1, 6-2
Ｓ・アービッドソン (32) ○-× Ｍ・ショーネシー（アメリカ）, 5-7, 6-3, 7-6 (7-5)
Ａ・チャクエタゼ（ロシア） ○-× Ｖ・ラッツァーノ（フランス）, 6-4, 6-0
（2006年3月27日13時08分）
ナダル 3時間超え死闘制し16強 
