ナダル全仏欠場&引退意向【発表全文】

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ナダル(2022年全仏OP)
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスで世界ランク14位のR・ナダル(スペイン)は18日にラファエル・ナダル・アカデミーで会見を開き、今月28日に開幕する全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)を欠場すると発表した。また、会見の中でナダルは「来年がおそらく私のプロツアーでの最後の年になります」と発言した。

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36歳のナダルは1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)2回戦で左股関節付近を痛めながらM・マクドナルド(アメリカ)と対戦し、ストレート負け。その後、全治6〜8週間を要することを発表しツアーを離脱すると、3月20日付のATP世界ランキングでは約18年ぶりにトップ10から陥落した。

しかし、その後も復帰の目途は立たず、先月のロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)とバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)、ムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)を欠場。

現在行われているBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)も今月5日に「ここ数日で改善されたとはいえ、何ヵ月も高いレベルのトレーニングができなかった。再びプレーするためのプロセスには時間が必要であり、それを受け入れてやるべき事を続けるしかない」とし、欠場していた。

ナダルは今回の会見で18年連続で出場を続けた全仏オープンの欠場を発表。また、活動をしばらくの間休止することと、来年が現役最後の年になる可能性が高いことを発表した。

会見でナダルは以下のように発言した。

「今日ここにいる理由は、3つ伝えることがあるからです」

「まず1つ目は、私は全仏オープンでプレーすることができません。この4ヵ月間、毎日できる限りの努力をしてきましたが、オーストラリアで起きた問題の解決策を見つけることができずとても難しい数ヵ月でした」

「今は、全仏オープンに出場するために必要なレベルで戦う準備ができていると思えません。私は今、全仏オープンに出場できるような選手ではないし、出場したところで自分にとって不本意な立場に置かれてしまうだけです」

「2つ目は、グランドスラムや重要な大会で何度か優勝することができたので結果的にはとても良かったのですが、実際にはパンデミックの後、身体がうまく練習を続けられなくなってしまったので、毎日の練習を楽しむことができなくなってしまいました」

「そのため、練習や大会を楽しむことができませんでした。また、練習していても痛みに耐える日が多かったのです。そこで、『少し休んでみようか』ということになりました」

「いつ練習コートに戻れるかわかりません。2ヵ月かもしれないし1ヵ月半かもしれない。3ヵ月か、4ヵ月かわからないけれど、しばらくの間、活動を休止することにしました。私は未来をたくさん考えるのが好きな人間ではありません」

「ただ自分の気持ちに従って、自分の身体のために、そして自分の幸せのために本当に正しいと思うことに従っているだけなのです。あることを言った後に、別のことをするような立場になりたくありません」

「私の目標・抱負は、来年を楽しく過ごすために、自分自身を休ませることです。来年がおそらく私のプロツアーでの最後の年になります。これは私の考えであって、もちろん何が起こるか分からないので、100%そうなるとは言い切れません」

「しかし私の考えとモチベーションは、来年中に私のテニスキャリアにとって重要だったすべての大会を楽しみ、別れを告げ、競争心と楽しさを持ってコートにいるということです。それは、今は不可能なことです」

「今のままでは、これを実現することはできないだろうと私は本当に思っています。立ち止まっても、実現できるかどうかはわかりません。でも、立ち止まった方が可能性は高くなると思っています」

ナダルはキャリアでグランドスラムを22度優勝。ツアーでは合計92回のタイトルを掲げた。

特に全仏オープンでは圧倒的な強さを見せており、2005年に初出場で初優勝という快挙を19歳で成し遂げて以来、昨年までの出場18大会で14度優勝を果たした。全仏オープンでの通算成績は1度の試合前棄権を除いて112勝3敗。勝率は驚異の97パーセントを誇る。

昨年も決勝でC・ルード(ノルウェー)を6-3, 6-3, 6-0のストレートで下し優勝を飾っていた。




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(2023年5月19日1時17分)
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