男子テニスの最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)は14日、シングルスグリーングループ第2戦が行われ、第6シードの
S・チチパス(ギリシャ)は第8シードの
H・ルーネ(デンマーク)と対戦したが、第1セット1-2の時点で背中の負傷により途中棄権となった。試合後にチチパスは「すべてのファンと観客に申し訳ない。本当に悔しい」と語った。
>>ジョコ、アルカラスら最終戦の組合せ<<>>望月 慎太郎、島袋 将ら兵庫CH組合せ<<Nitto ATPファイナルズは今季の獲得ポイント上位8選手が出場するシーズン最後の大会。8選手が4名ずつに分かれ予選ラウンドロビンを戦い、各グループの上位2名が準決勝に駒を進める。
12日に行われた第1戦でチチパスは第4シードの
J・シナー(イタリア)と対戦し4-6, 4-6のストレートで、ルーネは第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と顔を合わせ6-7 (4-7), 7-6 (7-1), 3-6のフルセットで敗れており、ともにこの試合で敗れれば決勝トーナメント進出が限りなく厳しいものになる一戦だった。
チチパスは序盤から背中付近を気にする素振りを見せ精細を欠くなか、第3ゲームでルーネがサービスゲームをキープしたところで棄権を申請した。
試合後の会見でチチパスは「今日、僕を応援しようと試合を見に来てくれたすべてのファンと観客に申し訳ない。試合を終えることができず本当に悔しい。せめて他の選手にその座を譲り、何かをしてもらいたかった思いもある。この数日間、何度も何度もドクターに診てもらったんだけど、プレーすることを勧めてくれたんだ」
「けど、残念ながらコート上ではひどい気分だった。この試合に備え、ベストを尽くしたつもりだけどうまくいかなかったよ。試合を途中でリタイアするのは嫌いなんだ。この大会のために長い間準備し、最高のパフォーマンスを発揮し、選手としての能力を発揮できるように万全を期してきたのに、それを終えることができないなんて、やりきれないよ」
チチパスは今大会開幕前の練習でもメニューを100パーセント消化できることなく早めに切り上げる姿が2日続けて確認されており、当初からその状態が不安視されていた。
「動きに少し問題があった。主に動いたときに影響が出るんだ。動かずに試合をするのは難しいからね。これはテニスでダーツじゃないから。僕にとっては、健康であること、背中の調子がいいことが重要なんだ。痛みはとても大きかった。過去にも試合中に痛みを感じ、それに耐えたことはあったけど、今回は明らかに手に負えなかった」
「難しい決断をしなければならなかった。試合の第2ゲームで感じたんだ。実は、ウォーミングアップのサーブのときにも感じた。サーブのウォーミングアップのとき、背中に強い刺激を感じて、痛みが走ったんだ。そのとき、このままではいけないと思ったんだ」
棄権となったチチパスの代わりに予選ラウンドロビン第3戦には世界ランク9位の
H・フルカチュ(ポーランド)が出場。フルカチュは第3戦でジョコビッチと対戦する。
一方、思わぬかたちでNitto ATPファイナルズ初白星となった20歳のルーネは第3戦でシナーと顔を合わせる。
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