テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は8日、男子シングルス3回戦が行われ、第6シードの
H・ルーネ(デンマーク)が第31シードの
A・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)との約4時間の死闘を6-3, 4-6, 3-6, 6-4, 7-6 (10-8)のフルセットで制し、大会初のベスト16進出を果たした。試合後の会見では線審の自動化について聞かれ「素晴らしいこと」と明かしている。
>>ジョコビッチ、アルカラスらウィンブルドン組合せ<<昨年は1回戦で敗れていた20歳のルーネだが、今年は世界ランク6位として参戦。1回戦でワイルドカード(主催者推薦)参戦の同371位G・ロフハーゲン(イギリス)、2回戦で同57位の
R・カルバレス バエナ(スペイン)をそれぞれストレートで下し、3回戦に駒を進めていた。
この試合の第1セット、ルーネは2度のブレークを奪い先行するも、第2セットでは7度のブレークチャンスがありながら1度しか決められないもどかしい展開に。最終的にダビドビッチ フォキナに2度のブレークを許し、セットカウント1-1に追いつかれる。
その後の第3セットでは1度もブレークチャンスを掴むことができず。逆にセットカウント1-2と勝利に王手をかけられてしまう。それでも第4セットではネットに出て計12ポイントを獲得するなど積極的なテニスで再び取り返し、勝負はファイナルセットへ。
ファイナルセット、互いにブレークを奪えずに終盤に入った第10ゲーム、ルーネからみて4-5の時点で15-40とマッチポイントを握られ崖っぷちに追い込まれる。それでもここからキープしたルーネはタイブレークへ。
タイブレークでもリードを許していたものの8-8と追いつきダビドビッチ フォキナのサービスの場面。ここでダビドビッチ フォキナはアンダーサーブを選択するもルーネがフォアハンドを叩きこみマッチポイントを握る。最後はダビドビッチ フォキナのショットがアウトになり3時間59分の死闘を制した。
試合後の会見でルーネは「クレイジーな試合だった。第1セットの終盤はとてもいいプレーができたと思う。すべてのリターンをベースラインの近くで返し、ポイントを獲得できた」とコメント。
また、ウィンブルドンが線審を廃止し自動のラインコールシステム(エレクトリック・ライン・コール)に変更することを計画していることについて聞かれたルーネは次のように答えている。
「正直言って素晴らしいと思う。起こりうるすべてのミスがゼロになるからね。今ではほとんどのハードコートの大会で導入されているし、選手にとってもとてもいいことだと思う。とてもシンプル。何も疑問に思わない。ただプレーして、アウトになればスローモーションでも何でも見ることができる。ここでは線審などが大きな伝統となっている。でも、もし変わっても僕は気にしないよ」
四大大会では1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)と6月の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)に続き3大会連続で16強入りとなったルーネ。4回戦では第10シードの
F・ティアフォー(アメリカ)と第21シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)のどちらかと対戦する。
同日には第1シードの
C・アルカラス(スペイン)、第3シードの
D・メドベージェフ、第5シードの
S・チチパス(ギリシャ)、世界ランク37位の
J・レヘチカ(チェコ)、同43位の
C・ユーバンクス(アメリカ)が16強に駒を進めている。
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