テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は11日、男子シングルス決勝が行われ、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第7シードの
M・ベレッティーニ(イタリア)を6-7 (4-7), 6-4, 6-4, 6-3の逆転で下して6度目の優勝を果たし、
R・フェデラー(スイス)と
R・ナダル(スペイン)に並ぶ歴代最多タイの四大大会20勝目をあげた。試合後の会見では「いつもよりほんの少しより緊張を感じていた」と記録への重圧を語った。
決勝戦の第1セット、ジョコビッチは先にブレークを奪うもサービング・フォー・ザ・セットとなった5-4の場面でブレークバックを許す。その後タイブレークを落とし追いかける展開となる。
しかし、第2セットは緩急を織り交ぜたストローク戦に持ち込むと、ベレッティーニのミスを誘い出しセットカウント1-1に追いつく。主導権を握ったジョコビッチは、第3・第4セットでベレッティーニにブレークを許すことなく3時間24分で優勝を決めた。
34歳のジョコビッチは試合後の会見で「今日の試合の序盤、特に第1セットではいつもよりほんの少しより緊張を感じていたのは確かだ。第1セットが終わってから楽になった。最初を落としたことは明らかに良いことではなかったけど、反対に第1セットを忘れたいと感じていたからラケットを振り抜けるようになり始めて、やりたいプレーができるようになってきた」と語った。
「ある瞬間では守りに入り過ぎてしまっていたと言える。きっとそれは緊張やウィンブルドンの決勝戦ということ、歴史が目の前にあることからなのだと思う。自分のテニスの1つ1つのことや、精神的な強さ、経験、大舞台でのプレッシャーへの対応の仕方、必要な時に勝負強い選手になることなど、15年前から今に至る道のりで得られたことだと感じている。もし1つだけこのツアーでの15年間で向上できた要素として上げるとしたら『プレッシャーへの対処の仕方』だ。より大きな試合でプレーするたびに、より経験を積むことができる。より経験を積めば、より自分自身を信じることができる。より勝利を飾れば、より自分に自信が持てる。全てが繋がっているんだ」
「この数年間、年齢は単なる数字だと感じている。年を取ったとか、そんな風には感じてはいない。もちろんちょっとは変わってきていて、自分のテニス人生の現時点の局面に対して調整したり適応しなければならない。でも、自分の全てのテニス人生の中でも、今がテニス選手として最も完成されているのではないかと感じている」
また、今季は全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)を制しているジョコビッチ。今回ウィンブルドンのタイトルを手にしたことで、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)で優勝を果たせば年間グランドスラムを達成することになる。
「本当に幸運でもあり信じられないこと。それが同じシーズンに起きている。それは想像できなかったことだけど、テニスというスポーツで最大のことを成し遂げたいといつも夢を描いている」
■関連ニュース
・ジョコ破る金星「実感ない」・セリーナ 東京五輪欠場へ・錦織 五輪「どうなるんだろう」■おすすめコンテンツ
・テニス体験レッスン受付中・無料ドロー作成ツール・世界ランキング