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トップレベルの審判 誇り語る

カダー・ヌニ
カダー・ヌニ氏
画像提供: ゲッティイメージズ
女子プロテニス協会のWTA公式サイトは19日、試合の主審を務めるカダー・ヌニ氏のインタビューを掲載し、審判になるきっかけや審判としての誇りをまとめた。

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アルジェリア系の両親を持ちフランス南西部で育ったカダー氏は、1976年に生まれ、1983年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)をY・ノア(フランス)が制したときは7歳だった。

カダー氏の4歳年上である兄のミロード氏は当時のことをこう振り返った。

「僕は6歳のころからバスケットボールをやっていて、実はテニスがあまり好きではなかったんだ。でもノアが全仏で優勝したあと弟(カダー氏)がテニスをしたいと言い出した。彼は壁打ちをするために木片を使って自分のラケットを作ったりしていたんだ」

また、当時のテニスについてカダー氏は「テニスはフランスでは高価なスポーツで、自分たちで何かできることは少なかった。テニスクラブではクレーコートを掃除したり、ラインを引いたり、クラブハウスのペンキを塗ったり。色々なことを手伝ったよ。そんなある時、地元大会の審判を募集しているのを見つけたから兄と僕は椅子に座って小遣いを稼ぎ、参加したかったレッスン費用を賄っていたんだ。それが審判を始めたきっかけだよ」と語った。

「それは10歳から12歳のころで、大人の試合をジャッジしたんだ。12歳の少年が大人に『正しいのはこっち』と言っていた。でも、今言うのも変だけど当時はみんなにも好かれていたんだよね。試合が終わったときは選手からフィードバックをもらったり感想を言ってもらった。若いときに良い経験をすると、楽しくなりもっと続けたいと思うようになるんだ」

その後カダー氏はフランステニス連盟FFTの名簿に掲載されるようになっていった。

「フランスの連盟は審判教育にも熱を入れていて、良いプログラムを持っている。国内だけでもたくさん大会が開催されるから、審判が常に必要だし、連盟も資金を投入している。教育はとても重要だと思う」

1991年にカダー氏は他の若い審判たちとともに各地域を代表して選出され、審判キャンプに参加。翌年には弱冠16歳ながら全仏オープンの線審としてグランドスラムデビューを飾ることとなった。

カダー氏は「当時の僕にとってテニス大会と言えば近所のものだったから、その年齢で全仏オープンに参加できるのは信じられないことだった。テレビで見ていた場所だよ?ただただうれしかった。審判団の中では最年少だったから『僕はここで何をしているんだろう?』という感じだった」

カダー氏はその後、審判として生活していくことを決め、大学で社会学を短期間勉強した後はバーで働きながらテニス審判としての生活をスタートさせた。

1998年に審判としての資格「ホワイトバッジ」を取得すると、2002年に「ブロンズバッジ」、2004年に「シルバーバッジ」、2007年には「ゴールドバッジ」を獲得。2008年からはWTAチェア・アンパイア・チームの一員として活動していく。

これまでは2007・2009・2013・2014年の4度全仏オープンの女子シングルス決勝で主審を務め、2018年にはウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)の決勝でもジャッジ。その他にも多くの国際大会で活躍してきた。

「初めてのグランドスラム決勝、初めてのWTAツアーの決勝、初めてのオリンピック。全ての体験は素晴らしい思い出だ。テニスは僕の人生の中で仕事以上のこと。世界中を旅する僕を支えてくれる妻と子どもたちには感謝だし、WTAにも感謝をしたい。10年以上ともに旅を続けてきたけど、この先の10年もみんなと仕事をしたいと思っている」

最後にカダー氏は審判という仕事について思いを明かした。

「デビューから何年も経った今でも、この仕事が与えてくれる全てのチャンスを大事にしたい。ツアーに参加し始めたときは新しい街やレストランに行くのが本当に楽しみだった。今では現地に友人ができ、彼らに会うのを楽しみにしている」

「16歳のときは審判になりたいと思っていても、それがやりたいことだと色んな人の前で言いたくなかった。自分ができることを精一杯やって、いずれ到達したい目標だったんだ。年々もっともっと上達しようと思って、もう一歩、もう一歩と進んできたら、自然とこうなれたんだ」

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