ツアー下部大会であるフューチャーズ大会やチャレンジャー大会で主審を務めていたフランス人審判が、不正を働いたとしてテニス・インテグリティ・ユニット(TIU/テニス 公正団体)から永久追放の処分を受けた事が25日に明らかになった。
22歳のモルガン・ラムリ氏は、2012年と2013年にかけて、TIUが設けている不正防止プログラムの中で4項目についての違反が発覚した。それらは“選手がベストを尽くさないで試合をする事”や、“勝敗の賭けをしたり、賭けをさせたりする事”に影響を及ぼすものだと判断される事だった。
ラムリ氏はこの事に対して控訴はしないと述べているが、AP通信社の電話でのインタビューに、彼自身はその賭けに関与していないと語っていた。
「自分が有罪であると言う決断を、自分に何の聞き取りもせずに下した事が信じられない。」とラムリ氏は、捜査官から何の接触もなかったと語っていた。
全仏オープンとモンテカルロでのマスターズ大会においての不正で永久追放処分を下され多くを語ろうとしていない選手同様、ラムリ氏も2013年2月にサン・ラファエルで行われたフューチャーズ大会に関しての詳細を語ろうとはしていない。彼はそれ以降、審判をする事はなかった。
「選手達と交流している事を非難しているんだ。でも彼等は単なる友達でそれ以外の何者でもない。ただランチをしていただけで、その事を誰からも文句を言われる筋合いはないはずさ。きっとそれが試合に対して不正をしようとしたと思われたんだと思う。」
ラムリ氏は、不正を働いた報酬として振り込まれたと思われる銀行の口座を訪ねられたが、TIUの捜査官へそれを明かす事を拒否したと語った。
永久追放処分に加え、更なる罰金処分を下される事がないと分かったラムリ氏は、大きな試合に賭けをした事は認めつつ、自身が主審を努めた試合について賭けをした事はないと主張していた。
「他のフランス人と同じで、単なる楽しみとして賭けをしただけさ。それは1.5ユーロから125ユーロ(約220円から18,400円)と、少額なものなんだ。
T・ベルディヒ(チェコ共和国)などのトップ選手の試合で賭けをしたんだ。」とラムリ氏は語っていた。
TIUは2008年に、ATPやWTAツアー、そして国際テニス連盟であるITFやグランドスラムによって作られた機関である。
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