日本テニス協会強化副本部長、WOWOWテニス解説者の
松岡修造氏は10日、WOWOWのテニス情報番組 テニス太郎「修造テニササイズWith」の収録を行い、今年多くの活躍で注目を浴びている世界ランク44位の
杉田祐一について「今年はランキング30位くらいにはいくと思います」と評価した。
>>ウィンブルドン対戦表<<現在28歳の杉田は、今年4月のバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)で欠場した
錦織圭の枠にラッキールーザーで本戦へ出場。この幸運を活かし、1回戦で元世界ランク5位の
T・ロブレド(スペイン)、2回戦で
R・ガスケ(フランス)、3回戦で
P・カレノ=ブスタ(スペイン)を次々を破ってATP500初のベスト8進出を果たした。
そして、6月のアンタルヤ・オープン(トルコ/アンタルヤ、芝、ATP250)では、元世界ランク3位の
D・フェレール(スペイン)らを下して日本男子で松岡氏、錦織に次ぐ史上3人目の快挙となるツアー初優勝を飾り、テニスファンへその名を轟かせた。
「ジュニアの時に見ていて、体格には恵まれていなかったんですけど、とにかくフットワークとリズム感が良かった」と話した松岡氏は、「多分、今までのテニス選手の中では1番リズム感に長けてる。クロス打ちだけやってと言ったら永遠に出来る人」と、評価。
続けて「ただ、そこからチェンジオブペース、ゆっくり打ったり強く打ったりっていうのが苦手だったんです。日本では通用するんですけど、世界のトップにいった時には全てパワーで押されてしまう。それを今年初めて杉田選手自身が気付いた。何をしなきゃいけないか分かりましたと、彼自身も言ってました」と、活躍に繋がった変化を明かした。
日本のエース錦織より1つ上の杉田は、松岡氏が持つ世界ランキング46位を抜き、日本男子歴代2位の44位を記録。目の前にきた「チャンス」をここぞとばかりに掴み、一気に大きな壁を破ってきた。
修造氏は「杉田という選手は圭とは違います。他の選手からすると、圭に追いつくのは難しいかもと思ってるはずなんです。でも、杉田選手だったら自分でも出来るんじゃないかと思える、そういう力をくれたのは間違いないです」
「僕のランキングの壁もどんどん抜いてくれる。(自分のランキングが)1つの壁だったと思うので、これによって沢山の選手たちがどんどん前向きに進んでいってくれればなと思いますね」と、今後の日本人選手の活躍に期待をよせた。
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