テニスの全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)は22日に行われた男子シングルス4回戦で、第5シードの
錦織圭は第17シードの
R・フェデラー(スイス)に7-6 (7-4), 4-6, 1-6, 6-4, 3-6のフルセットで惜しくも敗退。試合後の会見では「ちょっとの差」と口にした。
>>全豪OP 対戦表<<これまで数々の記録を塗り替え、今大会から復帰したフェデラーを後押しする声援が多い中、錦織は第1セットの第1ゲームでブレークする最高のスタートを切った。
しかし「常にプレッシャーをかけてくるのは、2セット目から感じていました。サーブも入ってくるだろうし、ミスも減ってリズムが合ってくれば危なくなる」と予感していた通りの展開を迎える。
錦織のセカンドサービスのポイント獲得率は第2セットで22パーセント、第3セットでは0パーセントと、フェデラーに主導権を握られてしまい、セットカウント1-2と逆転を許した。
流れがフェデラーに傾く中、2度のブレークチャンスをしのぎ、1チャンスをものにした錦織がセットカウント2-2へ追いつき、ファイナルセットへ突入する。
しかし、四大大会歴代最多17勝を誇るフェデラーの猛攻により錦織の体は悲鳴をあげ始め、ファイナルセットの第2ゲームでブレークされると、第3ゲームを終えた時点でこの日2度目の腰付近の治療を受けた。
この危機的状況で、第4ゲームをサービスキープした錦織は勝利への執念から吠えて自身を鼓舞。だが、キレのあるサービスと強烈なフォアハンド、さらに絶妙なタイミングのドロップショットに対応することが出来ず、フェデラーとの四大大会初対戦に終止符が打たれた。
また、全豪オープンのフルセットで錦織は過去3戦全勝だったが、初黒星を喫した。
勝利したフェデラーは最後スマッシュを決めると大きく飛び上がり、喜びを爆発させた。この喜びからわかるように、錦織がどれだけ強く、どれだけフェデラーを苦しめたかを象徴していた。
辛くも8強入りしたフェデラーは、準々決勝でノーシードから勝ち上がってきた世界ランク50位の
M・ズベレフ(ドイツ)と対戦する。
第1シードの
A・マレー(英国)は4回戦でズベレフ、第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)は2回戦で世界ランク117位の
D・イストミン(ウズベキスタン)に敗れ、世界ランク1・2位が既に今大会から姿を消す波乱が起きている。
フェデラーは膝の手術により戦線離脱していた影響で世界ランキングを下げており、全豪オープンには第17シードで出場している。
元王者のフェデラーについて、錦織は「すぐ来ると思います」と復活を予感していた。
【錦織vsフェデラー 過去の対戦成績】<2017年>
全豪オープン4回戦 錦織 7-6 (7-4), 4-6, 1-6, 6-4, 3-6 フェデラー
<2015年>
ツアーファイナルズ予選 錦織 5-7, 6-4, 4-6 フェデラー
<2014年>
ツアーファイナルズ予選 錦織 3-6, 2-6 フェデラー
<2014年>
ゲリー・ウェバー・オープン準決勝 錦織 3-6, 6-7 (4-7) フェデラー
<2014年>
マイアミ・オープン準々決勝 錦織 3-6, 7-5, 6-4 フェデラー
<2013年>
ムチュア・マドリッド・オープン3回戦 錦織 6-4, 1-6, 6-2 フェデラー
<2011年>
スイス・インドア決勝 錦織 1-6, 3-6 フェデラー
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