テニスのグランドスラム実況やイベントなどで司会を務めるフリーアナウンサーの吉崎仁康氏が21日、tennis365.netの独占インタビューに応じ、今シーズンの世界テニスについて振り返った。
「ついにマレーがナンバーワンになりました。これは凄く大きいことだけど、基本的にトップの構造は変わらない」と吉崎氏。
11月のBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、ATP1000)で自身初の世界ランク1位を記録した
A・マレー(英国)。さらに、ATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)の決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)を下して初優勝を果たすと同時に、世界ランキングで年間1位を決めた。
「マレー、ジョコビッチも当然このまま落ちていくわけがないし、
S・ワウリンカ(スイス)も優勝を狙える。
M・ラオニッチ(カナダ)もなんだかんだウィンブルドンで決勝に行きましたし、そこに
錦織圭選手も安定感がある。
M・チリッチ(クロアチア)も強い。そのへんの顔ぶれはあまり変わらない」と、今季の男子テニス界について語った。
続けて「そこで
R・フェデラー(スイス)、
R・ナダル(スペイン)。今シーズン終盤に怪我をして休んでいた分、しっかり治して来シーズンは一番いい形で入ってくる。ナダルも
C・モヤ(スペイン)がコーチについて心機一転、いいパフォーマンスをすると思う。この2人も当然強い。怖い選手が戻ってきた」と、復帰を控えるフェデラーとナダルについて話した。
さらに「これ(トップ選手)を崩すのは来年も難しい。一時期の
L・ヒューイット(オーストラリア)や
M・サフィン(ロシア)のように、若手選手がトップ選手を破って決勝までいくというのは現実的に難しい。例えば
A・ズベレフ(ドイツ)、
D・ティエム(オーストリア)、
N・キリオス(オーストラリア)、
L・プイユ(フランス)、この4人は可能性が高いと思いますけど、そこ(トップ)を崩すのが難しい。そう考えるとまだ世代交代はきついです」と、今後の男子テニス界について語った。
また、女子テニス界については「
A・ケルバー(ドイツ)がナンバーワンになりました。
S・ウィリアムズ(アメリカ)ではない選手がナンバーワンになってまた群雄割拠の時代になると思う。ケルバーが
Ka・プリスコバ(チェコ共和国)、
G・ムグルサ(スペイン)のようなテニスではなくて、粘って粘って返すというテニスでセリーナを上回ったというのは、みんなに凄いと思わせるのと同時に、自分でもいけるというのが絶対にあると思う」と話した。
■関連ニュース■
・吉崎アナ 錦織の活躍が刺激に・吉崎アナ「BIG4歴史に残る」・サルにテニスを教える理由