男子テニスのスイス・インドア(スイス/バーゼル、ハード、ATP500)は28日、シングルス準々決勝が行われ、第3シードの
錦織圭が過去4連敗していた宿敵の
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)に7-5, 6-4のストレートで初勝利し、5年ぶり2度目のベスト4進出を果たした。
>>スイス・インドア対戦表<<リオデジャネイロ・オリンピック(ブラジル/リオデジャネイロ、ハード)のメダリスト同士の対戦となったこの試合、序盤から積極的に攻める錦織は、第2ゲームでいきなりブレークチャンスを与えるが、これを死守。第7ゲームはダブルフォルトなどミスが増えてきたデル=ポトロからブレークチャンスを握るも、6度のデュースをものにすることが出来ない。
その後、第11ゲームではこのゲームだけで2本のダブルフォルトなどミスを重ねるデル=ポトロの隙をついた錦織がブレークに成功し、第1セットを先取。
続く第2セット、勢いに乗る錦織は第3ゲームで先にブレークに成功すると、その後も積極的な攻めでデル=ポトロを圧倒し、ストレートで勝利した。
両者は今回が5度目の対戦で、2012年のロンドン・オリンピック(イギリス/ロンドン、芝)準々決勝以来の顔合わせだった。
準決勝では世界ランク37位の
G・ミュラー(ルクセンブルグ)と対戦する。
錦織は、10月上旬の楽天ジャパン・オープン(東京/有明コロシアム、ハード、ATP500)で痛めた臀部の怪我からの復帰戦となった1回戦で世界ランク77位の
D・ラヨビッチ(セルビア)、2回戦で同38位の
P・ロレンジ(イタリア)をストレートで下しての勝ち上がり。
2011年のスイス・インドアでは、
N・ジョコビッチ(セルビア)らを破り決勝進出。
R・フェデラー(スイス)に敗れるも準優勝を果たした。
今年はメンフィス・オープン(アメリカ/メンフィス、ハード、ATP250)で大会初の4連覇を達成、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)、バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)、ロジャーズ・カップ(カナダ/トロント、ハード、ATP1000)では準優勝。
その後、リオデジャネイロ・オリンピックで日本勢96年ぶりとなる銅メダル獲得、全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)ではベスト4へ進出した。
また、11月13日に開幕するATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)に3年連続の出場が確定しており、31日発表の世界ランキングでM・ラオニチを抜いて自己最高タイの4位に復帰することが決まっている。
今大会にワイルドカード(主催者推薦)で出場していたデル=ポトロは、2009年の全米オープンでグランドスラム初優勝。近年は手首の怪我でツアーを離脱していたが、今年2月に復帰。リオデジャネイロ・オリンピックでは初戦でジョコビッチ、準決勝で
R・ナダル(スペイン)を破り、銀メダルを獲得。
さらに国別対抗戦デビスカップ準決勝 イギリス対アルゼンチン(スコットランド/グラスゴー、インドア・ハード)では
A・マレー(英国)を破り、アルゼンチンの決勝進出に貢献。
前週のイフ・ストックホルム・オープン(ストックホルム/スウェーデン、ハード、ATP250)では2014年1月のアピア国際シドニー(オーストラリア/シドニー、ハード、ATP250)以来の優勝を飾り、キャリア通算19勝目をあげた。世界ランキングも42位へ浮上している。
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