テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は大会3日目の29日、男子シングルス2回戦が行われ、地元イギリスで話題の世界ランク772位
M・ウィリス(英国)は第3シードの
R・フェデラー(スイス)に0-6, 3-6, 4-6のストレートで敗れるも、夢のセンターコートで大歓声を浴びながらプレー出来たことに喜びを感じていた。
>>ウィンブルドン対戦表<<これまでグランドスラムはおろか、ATPツアーレベルでの試合経験もなかったウィリスにとって、この対戦は未知の世界。第1セットではプレーの速さについていけず、1ゲームも取れずに落としてしまう。
しかし、第2セットから少しずつ自身のプレーを出し始めたウィリスは、ポイントを重ねるごとに観客からの大声援を浴びて喜びを表現し、モチベーションを上げていった。
その後も自身の最大のプレーでフェデラーに向かっていったが、一気にギアを上げたフェデラーに離されて1時間25分で力尽きた。
会場からは大きな歓声と拍手が送られ、その声援に全身で応えていた。
現在25歳のウィリスは、地元のテニスクラブで子供たちにテニスを教えているテニスコーチ。収入も少なく、プロ選手としての人生を諦めかけていたところ、ガールフレンドからテニスを続けてほしいと言われた。
そこへ、ウィンブルドンのシングルス予選へのワイルドカード獲得のプレーオフへ招待され、そこで3試合を勝ち抜き予選へ出場すると、その予選でも3試合で勝利を飾り、本戦への切符を手にした。
本戦1回戦では
R・ベランキス(リトアニア)をストレートで下し、地元イギリスでは「シンデレラ・ボーイ」と大きく取り上げられた。
一方、完全なアウェーの中で勝利したフェデラーは、3回戦で第30シードの
A・ドルゴポロフ(ウクライナ)と
D・エヴァンス(英国)の勝者と対戦する。
今季は怪我に悩まされており、未だツアーでの優勝はない。全仏オープンは腰の怪我により欠場した。
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