テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で第3シードの
R・フェデラー(スイス)は万全の状態で2012年以来のグランドスラム優勝を目指して今大会に挑む。
>>ウィンブルドン対戦表<<腰の怪我で全仏オープンを欠場したフェデラーは、1999年から出場を続けているウィンブルドンへの出場も一時は疑問視されていたが、25日に大会会場で行われた会見で大会への意気込みを語った。
「エントリーしたということは、上位進出を果たして優勝を狙う気持ちがあること。だから、こうして今ここにいる。全仏オープンを欠場して得意としているこの大会に戻って来たことは、大きなチャンス」
「怪我に泣かされ思うような成績をあげられずにいる今シーズンを、もしかしたら好転させられるかもしれない」とフェデラーは、ウィンブルドンの郵便番号を示すSW19が書かれた自身のブランドのTシャツを着て会見で想いを述べた。
今年はフェデラーにとって並外れたストレスが募るシーズンとなっていた。
1月の全豪オープン準決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れた翌日に、子供を入浴させていた時に不注意から左膝の軟骨を損傷する怪我を負ってしまった。復帰を予定していたマイアミ・オープンは体調不良から出場出来ず、マドリット・オープンでは練習中に腰を痛めてしまった。
2013年にも長らく腰の怪我に苦しんでおり、その経験から大会への出場を見送る決断を下していた。休養としっかりした準備が大きな大会で優勝するより良いチャンスを与えてくれる。それは、これからのウィンブルドン、リオ・オリンピック、そして全米オープンへとつながる。
「この腰でこれまで88大会で優勝を飾ってきた。そして、今はまたその腰が回復している」とフェデラーは、腰への不安を払拭した。
もし大会への出場を止めず正しい回復が出来なかったら、それの方がより痛手であることを再確認したとも語っていた。今月行われた芝の大会であるシュトゥットガルトとハーレの2大会へ出場し、いずれもベスト4へ進出。
フェデラーは、10日間で7試合を戦った事実は「大丈夫だと確認し、それだけの試合に体が耐えられる状態に戻っているというテストに合格したと認識出来た。そう感じられることは本当に大切なことだし、5セットマッチを何とか戦えると感じられることも出来た。」
「突然、より一層の自信が沸いて、今の自分のレベルを知りながらウィンブルドンを迎えられている」と心境を口にした。
「今は優勝など考えていない。それはまだまだ先のこと。ジョコビッチや
A・マレー(英国)が優勝候補だろう。その立場へ自分自身を置いたり、2週目を考えたり、勢いが増したり、全てが上手く回り始められることに集中する必要がある。1週目をしっかりと戦うことが、今は本当に大切」と現実的な目でウィンブルドンを考えていた。
現在、フェデラーは7カ月ツアー優勝から遠ざかっており、17度目のグランドスラム優勝を果たしたのも4年前にさかのぼる。
ウィンブルドンでは2年連続でジョコビッチに決勝戦で敗退。大会8度目の優勝を目指すフェデラーは、1回戦で
G・ペラ(アルゼンチン)と対戦する。フェデラーはジョコビッチと同じトップハーフのドローに位置している。
(STATS - AP)
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