テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は、29日に行われる男子シングルス4回戦で、今大会初のベスト8進出をかけて第15シードの
J・イズナー(アメリカ)が初優勝を狙う第2シードの
A・マレー(英国)に挑戦する。
>>全仏オープン 対戦表<<これまでグランドスラムの4回戦の成績では1勝5敗とその壁を乗り越えることに苦戦しているイズナー。それを乗り越えるために更なる大きな壁であるマレーを崩さなければならない。これまでの5度の対戦ではいずれもマレーに軍配が上がっている。
「4回戦でこれまで何度も負けている。今回はそれを打破して先へ進めるように努めたい。」と意気込みを語る。
「精一杯頑張らなければならないのは分かっている。」と2メートルを越える長身から繰り出すサービスが武器のイズナー。
全仏オープンで最後に8強入りをしたアメリカ人選手は、13年前の
A・アガシ(アメリカ)までさかのぼる。グランドスラム全体で見ると、2011年にイズナーと
A・ロディック(アメリカ)が地元全米オープンで達成して以来現れていない。
「1990年代や2000年序盤のようなアメリカのテニスではなくなっている。」とイズナーが語るのは、アガシや
P・サンプラス(アメリカ)、
J・クーリア(アメリカ)、
M・チャン(アメリカ)らが活躍していた頃。
「もう長年アメリカ人ナンバー1であり、それには誇りを持っているが、それでも世界ランクは13位とか14位とか。それはかつてのアメリカ人男子のものとは違う。アメリカのファンはそんな状況には満足していない。」
マレーは3回戦で2メートル11センチでビッグサーバーの
I・カルロビッチ(クロアチア)と対戦していた。そして4回戦でも2メートル8センチのイズナーと戦う。しかし、男子テニス界屈指のリターンを誇るマレーは、カルロビッチからも第1セットでは2度のブレークを奪うなど、ビッグサーバーをストレートで撃破している。
「自分のサービスは(カルロビッチとは)ちょっと違う。より有効に働いてもくれるだろう。」とイズナーは自身のサービスについて語っていた。
対してマレーは、イズナーとカルロビッチの違いについて「ジョン(イズナー)はよりベースラインからストローク戦を挑んできて、より安定感がある。それほどサーブ・アンド・ボレーを多用しない。二人とも長身を生かしてビッグサービスを放ってくるが、二人は全く違うプレースタイルだし、ボールの打ち方も違う。」と述べていた。
イズナーとマレーの試合は、29日のコート・スザンヌ・ランランの第3試合に組まれているが、現地パリの天気予報ではまたしても雨となっている。
(STATS - AP)
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