男子国別対抗戦であるデビスカップのフランス代表チームの
Y・ノア(フランス)監督は、3月4日から6日にかけて行われるカナダとのワールドグループ1回戦の布陣に、選手から批判的な声が上かっていた
G・モンフィス(フランス)を選出した事が明らかになった。
全豪オープンの男子シングルス準々決勝でカナダのエースである
M・ラオニチ(カナダ)に敗退したモンフィスはその後、開催場所の選択権があるフランスが試合会場をフランスの海外圏であるグアドループを選んだ事に対し、不満の声を上げていた。
ノア監督がグアドループのベ・マオーという街でフランス・チームを率いるのは初めてのこと。会場は8千人収容のクレーコートがあるベロドローム・アメディ・デトローで開催される。
フランスが海外圏でデビスカップの試合を開催するのは、今回が初めてのこと。
1983年の全仏オープンを制したノアは、フランス人として最後にグランドスラム優勝を果たした選手で、17日に行われた記者会見では、「モンフィスは自身の発言が間違いだった事を気付いている。」と語り、「同時に彼は1回戦へ向けてとてもやる気を持っている。」とモンフィスについても語っていた。
全豪オープンでモンフィスは、シーズンまっただ中の時期にグアドループまでの長旅は、ほとんどのフランス人選手は望んではいないとする意見を述べていた。しかしながら、ノア監督が自分を選んでくれたならば、試合へ出場する準備は出来ているとも語っていた。
ノア監督は、「彼のコメントは、チームにとって何も良い影響は与えていないということを理解してくれると願っている。だが今からは共に戦って行くし、ルールも理解してくれるだろう。既に選手達とも話をしたが、正式には来週から始動するつもりでいる。」と思いを語っていた。
ノア監督はモンフィスに加えて、
JW・ツォンガ(フランス)、
R・ガスケ(フランス)、
G・シモン(フランス)、
E・ロジェ=ヴァセラン(フランス)をチームへ招集した。ノア監督が言うには、メンバーの何人かは、早ければ来週の24日にはグアドループに到着し、試合まで1週間以上の準備期間を設けている。
先週オランダはロッテルダムで行われたABNアムロ世界テニス・トーナメントの決勝戦で
M・クリザン(スロバキア)に敗れはしたが、準優勝を飾ったモンフィスは、今週フランスのマルセイユで行われているオープン13を太ももの怪我のために欠場を申し入れた。それはデビスカップへ向けて、怪我を悪化させる事を避けたかったためだった。
ツォンガはこの数週間は南米で行われているクレーコート大会に出場しているため、今回の対戦がクレーコートで行われる事へ大きな問題はない。ガスケは今月初旬に行われた南フランス・オープンで優勝を飾り好調さを見せているが、シモンは最近は安定感に欠け、思うような成績が出せずにいる。
「これまで良い成績を出してるのは分かっている。」とノア監督。「しかし、10日間の準備期間を持てるのは、贅沢な事。しっかりとした準備をし、どうなっているかをオープンに語りたいと思っている。」と自身の見解を述べていた。
2015年のデビスカップで、好成績を収められなかった
A・クレマン(フランス)に代わって監督に就任したノアは、1991年と1996年にフランスがデビスカップで優勝した時に続いて3度目の監督就任となる。彼はまた、女子国別対抗戦であるフェドカップでも1997年に監督としてフランスを優勝へ導いていた。
(STATS - AP)
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